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2012年9月19日(水)

きょうの潮流

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 かつて中国に、「国恥記念日」がありました。1915年に日本が21カ条の要求を突きつけた5月7日、および中国がそれを受け入れた5月9日もそうでした▼中国での日本の利権を幅広く認めるよう迫った21カ条。のちのインド首相、ネールは「もしこれを認めるなら、中国は事実上の植民地となるだろう」とのべました。中国の民衆は、両日を国の恥の日と胸に刻みます▼1919年5月4日に北京で広がった大学生たちの反日デモ、「5・4運動」も初めは国恥記念日の7日の予定でした。政府の弾圧を予想し、日曜の4日に繰り上げたのでした。「山東半島を奪い返すぞ!」「青島を返せ!」▼1930年、国民党政府は5月9日を正式に「五九国恥記念日」と定めました。ところが翌年、柳条湖事件が起こります。日本軍が、自分で鉄道を爆破しておいて中国軍のせいだといい、中国東北部を占領する。「満州事変」です▼昨日、事件のあった9月18日を「国辱の日」とみなす中国で、デモがありました。尖閣諸島は中国領という人々です。しかし、尖閣は日本が不当に奪った島ではなく、かつて中国も日本領と認めていました。先日も紹介した、尖閣で難破した中国船と乗組員を助けた日本人への感謝状も、「5・4運動」後の反日機運盛んな1920年に出ています▼いまのデモ参加者には、「愛国」の名をかりて暴力をふるう人もいます。不当に奪われた主権を取り戻すためたたかった先輩たちは、彼らの無法をどう思うでしょう。


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