「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2012年7月19日(木)

東電に慰謝料求める

浪江町遺族会集団申し立て

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 「捜索中断で精神的苦痛を負った」として東日本大震災浪江町遺族会(叶谷守久会長)は18日、7月末にも、東京電力に精神的損害の慰謝料を求めて集団で政府の原子力損害賠償紛争解決センターに和解仲介手続きを申し立てすることを明らかにしました。

 叶谷会長によると、福島県浪江町の沿岸部では、福島第1原発事故の際、避難指示が出されて行方不明者の捜索活動が約1カ月にわたり中断されました。4月中旬になって再開されたものの遺体が見つかっても損傷が激しくDNA鑑定が必要でした。

 遺族会は、適切な捜索や直後には生存していた被災者の救助が行われなかったうえ、放置されたことによって死者の尊厳が著しく奪われたと慰謝料の請求をすると主張しています。

 昨年3月12日早朝に行方不明になった息子の捜索のために浪江町請戸港に入った男性は「救助を求める声やうめき声が聞こえた。助かった命はあったはずです」と、証言しています。

 これまで申し立てを表明している遺族は約160人。浪江町の死者と行方不明者は184人。書類がととのいしだい同センターへ直接申し立てる予定です。

 叶谷会長は「愛する妻の最期もみとれませんでした。対面したときは火葬され、お寺の骨つぼのなかでした。二度とこうした悲しいことはあってはなりません。東電はどう考えているのか。誠意ある対応を強く求めます」と話しています。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって