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2012年6月13日(水)

福井・おおい町議が経営のコピー会社

関電は超お得意先

再稼働に賛成 中立性問われる

割高外部発注で“地元対策”?

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 福井県おおい町にある関西電力大飯原発3・4号機の再稼働に前向きな時岡忍町長の選対幹部であり、町議会では再稼働容認決議に賛成した町議の経営するコピー会社が関西電力から長年にわたって多額の業務を受けていることが12日、明らかになりました。関電から業務を受注しながら再稼働に賛成した町議の中立性が問われます。同時に簡単なコピーまで割高な外部委託にする関電の“地元対策”の手口も問題です。


写真

(写真)関西電力大飯原子力発電所近くにある松宮町議が社長を務めるコピー会社の支店=おおい町

町長の選対も

 関電からの受注が判明したのは松宮史知(まつみや・ひとし)町議が経営するコピー会社「有限会社マツミヤ」。松宮氏は昨年4月の町議選で初当選。2010年の町長選挙では、時岡忍町長の選対事務局長を務めました。

 「マツミヤ」は、顧客から依頼のあった文書のコピーが主力業務です。関電大飯原子力発電所と高浜原子力発電所(高浜町)の近くにそれぞれ支店を置いています。

 同社は、A4判用紙の白黒コピー1枚あたり17円で行っています。従業員によると、関電からの注文には、会議用資料といった一般的なコピー機で複写できるものもあるといいます。

 民間信用調査機関の東京商工リサーチによると、同社は毎年1億円前後の売り上げをあげています。「関西電力など原電(原子力発電所)関係業者を主対象にコピーサービス等を提供。大きな伸びはないが、地道な仕振りである」としています。

売り上げ半分

 本紙の取材に松宮町議は「関電の注文は減っており、昨年は関電関係が売り上げの半分ぐらい。議員になってからは直接、関電に営業には行っていない」と受注の事実を認めました。

 関電との取引の詳細については、「私と同じように関電と関係を持つ人(町議)もいると思うので議会で決まれば明らかにするが、そうでないなら自ら明らかにするつもりはない」とのべました。

 関西電力の原発がある福井県内のおおい町や高浜町、美浜町には関電を主な顧客としたコピー店がそれぞれ3、4店ずつ発電所近くで営業しています。

 他の電力会社が原発を置く自治体で、これほどコピー業がさかんな所は見当たりません。

 電気料金は、すべての経費を含ませる総括原価方式が取られています。料金に直結する割高な外注コピーを関電はなぜ大量に行っているのか。本紙の取材に、関電は「外注コピーが必要だという判断でコスト面も考えて注文している」と回答。

 「マツミヤ」への注文については「個別の契約については回答を差し控えさせていただく。一定の基準を満たした業者を登録し、発注内容に適切な業者を選定している」としました。


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