2012年6月7日(木)
協力関係強化を確認
中ロ首脳 シリア軍事介入に反対
【北京=小寺松雄】中国の胡錦濤国家主席とロシアのプーチン大統領は5日に北京で会談し、協力関係強化を軸とした共同声明に調印しました。プーチン氏は6日からの上海協力機構(SCO)首脳会議出席のため訪中しました。
胡氏は首脳会議にあたっての書面インタビューで、ロシアとの関係を「最も重要な戦略的パートナー」と位置づけ。会談でも「両国関係の発展と平和な国際環境を維持しよう」と呼び掛けました。
プーチン氏は双方の軍事・安全保障協力の強化や、シベリアと中国東北部の協力前進を提起しました。
双方は経済・貿易分野では「5年間で1・8倍に」という高い目標を確認。エネルギー部門への投資やハイテク分野の協力などでも一致しました。
シリア問題では国連とアラブ連盟のアナン特使(前国連事務総長)のあっせんを支持し、その実現をめざすことで一致。欧米の軍事介入に反対する姿勢で協調していくことを確認しました。
国際協力関係では国連、SCOのほか、中ロを含むBRICS(新興5カ国)、G20(主要20カ国・地域)の枠組みを重視すると強調しました。
会談後、両国は原発の建設協力、投資、金融など11分野の文書に調印しました。