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2012年6月2日(土)

きょうの潮流

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 1984年、アメリカは大統領選の年でした。結果は、共和党レーガン大統領の再選に終わります▼投票の5カ月ほど前、一つの歌が世に出、たちまち大反響をよびおこしました。ロック歌手ブルース・スプリングスティーンの「ボーン・イン・ザ・U・S・A」。“アメリカに生まれて”です▼兄弟でベトナム戦争へ送られ、兄は戦死、自分は生きて帰ったが職探しもままならない。「煮えくり返る思いで生きてきた」。太い声。たたみかけるように「USAで生まれた」と繰りかえし、荒廃した国で行き場をなくした若者の怒りをぶつけました▼当時、「俺は35歳、息子が1人」と歌ったスプリングスティーンも、もう60代です。ことし発表した曲集「レッキング・ボール」で、「聞け、若いの」とよびかけるおじさんです。しかし、労働者階級の思いを歌い続けています▼「レッキング・ボール」の1曲目は、「権力者のドアをたたき続けてきた」で始まります。たたかってきた。けれど、いぜん「アメリカの夢の約束はどこに?」。別の曲で歌うように、アメリカはいまも「銀行家はぶくぶく太り/労働者はますますやせる」国です。銀行家など権力をにぎる盗人が「俺たちの家族、工場を破壊し」、町に「死をもたらした」(訳・三浦久)▼スプリングスティーンの歌声が響くことし、アメリカはまたもや大統領選の年です。彼は、こう宣言して曲集を閉じます。「肩を寄せ、心を寄せ合いともにたたかうために/…俺たちは生きている」


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