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2012年5月3日(木)

きょうの潮流

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 日本では、死者の99・9%が火葬に付されています。火葬の割合が、世界でもっとも高い国といわれます▼宮内庁が、天皇や皇后が亡くなった時も火葬にするよう検討を始めます。天皇の場合、江戸時代から350年あまり土葬が続いてきました。いまの天皇みずから、火葬を望んでいるそうです▼宮内庁は、意向をくんで、「象徴」としての立場にふさわしい葬儀のあり方を考える、といいます。「火葬がふつうの日本で、象徴天皇が火葬を望んでもおかしくない」との反響もきかれます▼そんな折、自民党が、天皇を象徴に加え元首にすえる「憲法改正草案」を出しました。元首。「一国を代表する資格をもった首長。君主国では君主、共和国では大統領あるいは最高機関の長など」(『広辞苑』)。自民案の前文の書き出しはこうです。「日本国は、…国民統合の象徴である天皇を戴(いただ)く国家であって…」▼「象徴」とはいえ「象徴」にとどまらない、主権者国民の上に立つ天皇像です。自民案では今の憲法と違い、天皇は憲法を擁護する義務を負いません。反対に、国民主権はぼやけます。「全て国民は、この憲法を尊重しなければならない」。今の憲法にはない条文です。政府や公務員に守らせ権力の乱用を防ぐのが、憲法の何よりの役目ですから▼「日の丸」「君が代」を国旗・国歌と定め、「国防軍」をもつという自民案。その「尊重」を国民に迫るとは一体…。ちなみに、天皇制をなくすかどうかは、将来、国民の総意で決める事柄です。


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