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2012年2月3日(金)

きょうの潮流

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 封を切ると、手紙と1枚の写真、1羽の折り鶴が出てきました。鳥取県原水協の理事長、伊谷(いだに)周一さんからの便りです▼写真に、伊谷さんを真ん中に6人が写っています。真ん前にどっかと置かれた酒だるが、目をひきます。県原水協が鳥取市の長田神社で催した、ことし元旦の平和の訴えに参加した人たちの記念写真です▼神社は、かつて鳥取城が築かれていた久松山のふもとにあります。大勢が初詣に訪れます。伊谷さんたちは、久松山おろしの吹きつける大鳥居の下で37年間、雪深い日も元旦に訴え続けてきました。四斗だるに被爆者救援の募金を入れてもらい、折り鶴を渡します▼伊谷さんは16歳の時、受験で広島へ行き原爆にあいました。押し寄せる炎の中をはだしで走る。真上に巨大な原子雲。鳥取へ帰り、急性の原爆症に苦しみます。恩師や友人の輸血に救われたのちに、自己催眠をかけました。「被爆しなかったことにしよう」▼1967年、縁あって原水爆禁止世界大会にいやいや参加します。「ぼく生きたかった」といって白血病で死んだ男の子の話などに、どやしつけられる気がしました。「いままで何をしていた!」。以来、大会に欠かさず参加し、海外への証言の旅も13カ国を数えます▼伊谷さんはことし、元旦の訴えで握り続けてきたマイクを40代の鳥取市議、伊藤幾子さんに譲りました。写真をみると、ほかに青年が2人写っています。もっともっと多くの人の心に「平和の火」をともしたい―。伊谷さんの願いです。


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