2011年12月25日(日)
エジプトで数万人集会
弾圧に抗議 民政求め
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【カイロ=小泉大介】エジプトの首都カイロのタハリール(解放)広場で23日、軍最高評議会による軍政継続に抗議するための“尊厳を取り戻す金曜日”集会が開催され、数万人が参加しました。北部アレクサンドリアでも数千人が声を上げるなど、各地で呼応する集会が取り組まれました。
今回の大集会は、16日以降、軍が民政移管を求める活動家らを武力弾圧し、17人の死者が出たことを受けてのもの。弾圧では、軍が路上で公然と女性を殴打し、その映像が衛星テレビやインターネットで世界を駆け巡りました。そのため、集会では女性の参加が目立ちました。
米国在住のエジプト人女性で、連帯の気持ちを込めてタハリール広場に駆け付けたモアタザさん(40)。「軍の武力弾圧は、革命を継続させなければならないことを示しました。エジプトの革命は、格差拡大に抗議する米国のデモを励ましました。だからこそ、エジプト自身が必ず自由と民主主義を達成しなければならないのです」と力を込めました。
女性会計士のファデルさん(35)も、「女性への暴力は軍の人間性を問うものです。軍はエジプト国民を守るものでなければなりません。軍最高評議会は、自分たちがこの国を統治できないことを理解して、早く権力を民政に移行しなければなりません」と語りました。
タハリール広場には、各地のモスク(イスラム教寺院)で昼の祈りを終えた後、デモをしながら合流した人々の姿も数多く見られました。広場では夜遅くまで「軍支配を倒せ!」の唱和が響きました。