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2021年7月23日(金)

コカ・コーラ社だけ

五輪屋外バイト持ち込み飲料

750ミリリットル以下1本 熱中症よりスポンサー 資料を入手

 東京五輪・パラリンピックで屋外業務を行うアルバイトに、大会公式スポンサーのコカ・コーラ社以外の飲料の持ち込みを禁じていたことが22日、本紙が入手した資料で分かりました。持ち込み量も750ミリリットル以下のもの1本に限定。大会期間は真夏であり、熱中症対策としても疑問の声が上がっています。(新井水和)


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(写真)持ち込みは「コカ・コーラ社飲料」と明記された資料

 資料では熱中症対策のため、水分を十分にとるよう促していますが、場内に持ち込みができる飲料は、コカ・コーラ社に限定。750ミリリットル以下のペットボトルまたは、水筒のどちらか1本のみとしています。

自販機あるが…

 東京都では気温が30度を超える日が続いており、今年初となる35度以上の「猛暑日」を19日に記録しました。各地では「熱中症警戒アラート」が出されています。気象庁は、五輪が開催される8月の気温が平年並みか、平年より高くなる見込みと発表しています。

 厚生労働省の「職場における熱中症予防対策マニュアル」では、暑い中で作業する際に、少なくとも20~30分ごとにカップ1~2杯程度の水分を摂取することが望ましいとしています。

 関係者によると1日のシフトは9時間がほとんどで、大量の飲料が必要になります。資料に「場内に自販機あり」と書かれていますが、炎天下の中、緻密なスケジュールを滞りなく進めるよう求めています。

 「事前説明では具体的にいつ休憩があるか教えてもらっていない。必要な時に本当に買いに行けるのか。自販機で買うとお金もかかり大変」と関係者は話します。

他ブランドNG

 飲料の他、スニーカーもアシックス製、またはノーブランドと指定。スポンサー以外のブランド製品持ち込みには配慮するようにと資料に明記されていました。

 関係者は「いったい誰のための五輪なのか。『国民のため』というが、スポンサーや一部のもうける人のためになっているんだなと感じる」とあきれます。

 会場に持ち込む飲料については、五輪組織委員会の担当がコカ・コーラ社以外のペットボトルの飲み物はラベルをはがすようにと茨城県鹿嶋市内の小中学校に説明していたことが判明しています。

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(写真)スポンサー以外のブランド製品持ち込みに配慮するよう明記された資料


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