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2021年5月28日(金)

軍政への不服従続く ミャンマー

教員・生徒が抵抗 新学年始まらず

 【ハノイ=井上歩】国軍の軍事政権に抵抗する公務員や市民たちの不服従運動(CDM)が続くミャンマーで、6月から始まる学校の新学年が教員と生徒の不服従のために開始できない状態になっていると27日までに現地メディアが伝えました。

 独立系メディア「ミャンマーナウ」によると、軍政は24日、小中高校の新学年を前に生徒の登録手続きを開始。しかしその後2日間で学校に登録した生徒は、ミャンマー教員連合の集計で全体の1割程度にとどまっています。生徒の総数は約900万人と推定されています。

 クーデター後、「不当な軍政の命令には従えない」とする公務員の職場放棄・不服従運動は教育分野で大きく広がり、約40万人の教員の半数以上が不服従運動に参加していると教員連合は発表しています。全体の約3分の1の13万人以上が、職場放棄で停職処分を受けました。

 「ミャンマーナウ」は「学校が始まっても意義あることを教えられる状況ではない。子どもたちも安心して学べない」とする教員の声を伝えています。

 軍政は不服従運動参加を理由に100人以上の教員を扇動罪で訴追。弾圧を強める一方、職場復帰を条件に訴追の取り下げを教員に申し出る例もあるといい、統治能力を示したい国軍が教員、市民の強固な抵抗に苦しめられている姿が浮かんでいます。

 軍政が5月から授業再開をはかっている大学でも、半数以上の教員がストライキを継続していることが処分者数から明らかになっています。


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