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2021年1月10日(日)

なんだっけ

電気の託送料金ってなに?

写真

(写真)送電線からの電気が家庭に届きます=東京都国分寺市

 Q 電気料金の託送料金って?

 A 発電された電気を家庭などに運ぶための費用のことです。全国に張り巡らされた送電線網を使って消費者に届けます。送配電会社に託すので、託送料金とよばれています。電気を販売する小売電気事業者が、消費者から徴収した電気料金から送配電会社に支払います。

 Q 「電気を運ぶ費用」の中身と電気料金に占める割合は?

 A 送配電網の維持・管理費、人件費、減価償却費などが託送料金の中身です。電気料金は、発電料、託送料金、営業費、利潤からなっています。そのうち3割から4割を託送料金が占めています。発電料は水力、石炭火力、原発など発電設備をもつ大手電力会社等に、託送料金は、大手の子会社や別会社など、大手と一体の送配電会社に支払います。

 Q 託送料金に福島第1原発事故の賠償金や廃炉費用を上乗せするってどういうこと?

 A 発電、送電、販売事業について定めた電気事業法では、賠償費用も廃炉費用も託送料金の規定に該当しません。ところが、国は、省令改定して二つの費用を託送料に上乗せできるようにしました。この改定を経て送配電各社が申請し国が認可しました。昨年10月から託送料金への上乗せを実施しています。

 賠償費用などは当然、加害責任のある東電が支払うべきで、消費者に押し付けることは許されません。法律の規定を逸脱した改定省令そのものが憲法と法律に違反しています。

 (2021・1・10)


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