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2020年9月4日(金)

IAEA・規制委の封印破損

青森 原燃の六ケ所再処理工場

 日本原燃(原燃)の六ケ所再処理工場(青森県六ケ所村)で今年8月、プルトニウムなどの監視のために国際原子力機関(IAEA)と原子力規制委員会が設置した封印の破損が見つかっていたことが3日分かりました。日本共産党の藤野保史衆院議員の問い合わせに原子力規制庁が回答したもの。規制庁は、今月上旬ごろ原燃が調査報告する予定としています。

 これらの封印は、ウラン、プルトニウムなど核物質の核兵器への転用を防止する監視の目的で原子炉等規制法に基づき設置されています。規制庁によると、破損していた封印は、プルトニウム監視装置のデータ伝送ケーブルなどを収納する箱に、データ改ざん防止のため設置されたもの。8月5日に見つかりました。IAEAと規制委は、すでに封印を再設置し、箱内のケーブルに亀裂や断線がないことを確認したといいます。

 原燃の施設では、今年3月にも濃縮工場で規制委が設置した封印の破損が見つかり、規制庁から口頭で厳重注意を受けたばかりでした。原燃の施設での封印の破損は、2008年以降7回目。IAEAの封印に限っても4回目です。

 核兵器の材料になるプルトニウムは、核不拡散という国際的な要請からも厳重な管理が定められています。同再処理工場は7月に規制委の基本的審査に合格し、22年度上期の竣工(しゅんこう)を目指すとしていますが、原燃にプルトニウムを扱う資格があるのか問われます。


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