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2020年6月22日(月)

帰国できず こもる日々

技能実習終了 収入失い困窮

愛知・滋賀

 新型コロナウイルスの影響でビザ期間が終わっても帰国できずにいる外国人技能実習生が、各地で収入を失い困窮しています。新たな仕事に就くこともできず、自宅にこもって食事を削る日々です。(小梶花恵)


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(写真)差し入れられた焼きそばをほおばる元実習生=14日、愛知県岡崎市

 愛知県岡崎市の張さん(26)=仮名=ら中国人実習生24人は2017年5月から3年間、トヨタ自動車の下請け大手でプレスや溶接の作業をしていました。4月末に実習が終わりましたが、母国の入国制限で帰る飛行機もなく、会社が借り上げたアパートでうつうつと過ごしています。

 榑松(くれまつ)佐一・愛知県労働組合総連合前議長と連携して支援する日本共産党の鈴木雅子・岡崎市議がアパートを訪れた14日、集まった中国人実習生19人は通訳の女性が差し入れた焼きそばをほおばりました。朝も昼も食べていないという人もいます。5月に受け取った最後の給料と10万円の特別定額給付金で生活していますが、8月まで帰国便がないと聞き、節約して過ごしています。

 滋賀県守山市のベトナム人技能実習生、ファンさん(26)=仮名=も14人のベトナム人の同僚とともに帰国を待っています。5月7日に県内のエンジン工場でエンジン修理の実習が終わり、「じっと部屋にいる」生活です。ストレスで「誰とも話さず部屋にこもる同僚もいる」といいます。

 法務省によると、帰国できずに「特定活動」ビザに変更した実習生などは約1万1800人。そのうち400人が、まだ新しい仕事を見つけられていません。

 技能実習期間中は国が所管する外国人技能実習機構と監理団体が実習生の仕事内容や生活環境に責任を持つことになっています。実習が終わった今、帰国できない実習生の仕事を探したりする法的な義務を負う機関は存在しません。

 愛知、滋賀の両企業は借り上げアパートに実習生が当面住むことを認め、家賃や光熱費を負担しています。ただ、食費までは支給していません。元実習生たちは食事を減らし、ボランティアから食料支援を受けて食いつないでいます。

失業給付が可能

本村議員に厚労省

 日本共産党の本村伸子衆院議員は鈴木市議とともに実習生の話を聞き、雇用保険について厚生労働省に問い合わせました。その結果、「特定活動」で在留資格を得たものの仕事が見つからない元実習生が失業給付を受けられることがわかりました。技能実習生も支援する人たちも知らされなかったことで、元実習生たちは次々とハローワークへの申請のための手続きを始めています。

 日本語が十分理解できない技能実習生にとっては、自力で新たな仕事を探したり失業給付を受けることは困難です。本村氏は「帰国できなくなった元実習生の人権保護の観点からも、受け入れ企業や監理団体の責任を明確にし、国の責任で早急に支援が届くようにしなければならない」と指摘しています。


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