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2020年6月9日(火)

きょうの潮流

 ひとのために役立つ政治を。それが原点でした。現職の沖縄県議会議員で最多となる7期28年をつとめ、勇退する嘉陽宗儀(かよう・そうぎ)さん(77)。みごと、島袋(しまぶく)恵祐さんにバトンを渡しました▼高校教員だった頃から子どもの貧困に心を痛めてきました。みんなが安心して暮らせるようにと日本共産党の活動を始め、無料の生活相談所を沖縄市に開設。悩みや困りごとに40年以上もむきあい、寄り添ってきました▼年間で4000件にも及んだ相談。なかには東京の暴力団から命がけで姉妹を取り戻したり、親子2代にわたって相談に乗ったり。評判を聞いていろんな外国人が訪れ、通訳を探すのに苦労したことも▼どんな問題にぶつかったときも、根底にあったのは誰もが幸せに生きる権利。その対極にある戦争へとつながる米軍基地をなくすために先頭に立ってきました。沖縄に背を向けごり押しする辺野古の新基地建設も、歴史に禍根を残すと、固執する国と対決してきました▼「苦労してきた信頼できるひと」。嘉陽さんがそう評したのが、あとを任せた33歳の島袋さんです。一緒に自衛隊に入った双子の兄が訓練中に暴行されて死亡。自衛隊や国のもみ消しに苦しんでいたとき、親身になってくれた党の議員として「誰ひとり取り残さない社会」をめざします▼共産党は史上最多の7議席に。新基地ノーの県政を支える「オール沖縄」の与党勢力も過半数を維持しました。平和で豊かな県民が主人公の沖縄を。民意とともに引き継がれたたたかいです。


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