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2020年3月8日(日)

主張

3・8国際女性デー

ジェンダー平等へ前進の日に

 きょう8日は国際女性デーです。国連は今年の女性デーを「ジェンダー平等達成、すべての女性と少女に人権を保障する世界的な運動を起こす好機」「要の年」にと呼びかけています。いま、女性たちが声を上げ社会を変える運動が、世界でも日本でも大きなうねりとなっています。世界の女性と手をつなぎ、さらに運動の前進をかちとる日にしていくことが重要です。

「男女平等の21世紀に」

 国際女性デーは20世紀初頭の女性参政権を求める米国の女性たちの行動から始まりました。1910年、社会主義をめざす世界の女性運動の会議で、毎年あらゆる国で女性デーを実施することが決議されました。以来、「パンと権利と平和」をスローガンに1世紀を超えて、世界の女性のたたかいの中で受け継がれてきました。

 日本では23年に初めて開催されました。世界の運動と連帯して女性の切実な願いと平等、くらし、平和の要求を掲げて全国で多彩な行動が繰り広げられています。

 77年には、国連総会が「女性の権利と世界平和のための国連の日」と決め、世界的な取り組みとなりました。今年の女性デーを前にグテレス国連事務総長は、「奴隷制や植民地主義が汚点であったように、21世紀においては女性が被る不平等を私たちはみな恥じ入るべきだ」「21世紀は男女平等の世紀に」と訴え、ジェンダー平等実現への決意を語っています。

 昨年の女性デーでは、サッカー女子W杯で優勝した米国代表チームが男子チームの38%という賃金格差の是正を求めて行動を起こしました。スペインでは性暴力反対・禁止、男女賃金格差解消を求め約600万人が「女性スト」を行いました。母親たちが紛争の平和的解決へ声を上げたイスラエル、妊娠中絶の合法化を求めるデモに10万人以上が参加したアルゼンチンなど世界中の国々で女性が立ち上がり、社会を変える巨大なエネルギーを示しました。

 日本でも、非正規と正規雇用との格差是正や消費税増税反対、軍事基地反対、改憲ノーなどで女性の運動が粘り強く展開されています。さらに性暴力、セクハラを許さないフラワーデモや#MeToo、入試差別の是正、職場での女性だけに対するパンプス強制を告発した#KuTooなど当事者が声を上げ、行動を開始したことは、世代を超えて女性たちから多くの共感を得ています。3日の参院予算委員会で、日本共産党の小池晃書記局長が「女性にだけ、パンプス着用を強制するのは性差別ではないか」と質問したのに対し、安倍晋三首相も「苦痛を女性に強いることは許されない」と明言しました。女性たちの声と運動が確実に政治を動かしています。

節目の年に力を合わせ

 今年はジェンダー平等への重要な節目の年です。日本が女性差別撤廃条約を批准して35年、「ジェンダー平等」を強調した第4回世界女性会議(北京)から25年、ジェンダー平等を目標の一つに据えた「持続可能な開発目標」採択からも5年です。ジェンダー平等指数121位と世界から大きく遅れた日本で、この課題を飛躍的に前進させることが急務です。国際女性デーの歩みを引き継いで世界の女性と連帯し、平和とくらし、切実な願いの実現、ジェンダー平等へ力を合わせましょう。


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