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2019年12月29日(日)

京都市長選 候補者討論会

福山氏の反論に門川氏が“答弁不能”

「観光公害」でも二極対決

 告示まで3週間に迫った京都市長選(来年1月19日告示、2月2日投票)に立候補表明した、弁護士の福山和人、現職の門川大作、京都市議の村山祥栄の3氏が参加した「京都新聞」社の討論会(同紙24日付~27日付に掲載)が行われ、激論が交わされました。


 福山氏は、全員制の中学校給食や給付制奨学金の創設など「くらし応援すぐやるパッケージ」の施策は、市予算の1%未満の年約70億円でできることを説明。これに、門川氏は「福山さんが言っていることを検証したが、(政策の実行には)200億円ほど足らない。いいことばかりおっしゃっているというのが本音だ」(27日付)とかみつきましたが、200億円不足の根拠を示せず“答弁不能”に陥りました。

 福山氏は、数字は市の財政当局にも確認しているとし、門川氏に計算の根拠をただすと「またあらためて」とはぐらかしました。

 さらに福山氏が「レッテル貼りだ。内訳を聞いている」と追及しても「4年でやろうと思ったらそれぐらいかかる」としか答えられませんでした。無責任ぶりと市民の切実な要求に背を向ける姿勢をさらけだしました。

 ホテル・宿泊施設のラッシュや景観破壊、「観光公害」もテーマになりました(24日付)。

 焦点の一つ、世界遺産・仁和寺(にんなじ)前のホテル計画について、福山氏が「ホテル建設をやめないのか」とただすと、門川氏は「住民の多くは賛同している」などと推進の姿勢を示し、村山氏も「僕は仁和寺はいいと思う」と容認しました。

 この計画は、京都市が創設した「上質宿泊施設誘致制度」の適用を前提にしたもの。住民からは建設の特例措置を出さないよう請願署名も提出されてきました。

 安倍内閣の“外国人観光客を増やせ”の号令に呼応する門川市政と、ホテルの総量規制を打ち出す福山氏との「二極対決」の構図が浮き彫りになりました。


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