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2019年12月27日(金)

きょうの潮流

 大学入学共通テストに導入することが、「見送り」となった記述式問題。採点が民間業者に丸投げされ、公平・公正という点が問題になるとともに、出題内容の質の点でも疑問が出されました▼記述式の試験は本来、受験者の思考力や表現力を問うもの。ところが50万人以上もの採点をする共通テストでは、解答を決まった方向に誘導するために書き方に条件をつけざるをえず、自分で考えて書くという記述式テストの長所がなくなってしまいます▼文章への批判的見方ができず、思考力や表現力が型にはまった方向に規制されてしまうのではないか―。日本大学の紅野(こうの)謙介教授の指摘です。「書く」という行為から、主体性が奪われてしまうのです▼そんなことを取材していると、記者という仕事をするものにとって、「書く」とは何かということを改めて考えさせられます。「書く」ということは、書きたいこと、誰かに伝えたいこと、表現したいことがあってこそ成り立つものです。何のために何を「書く」のかという中身が大事ではないか▼取材記者になりたてのころに、先輩からいわれた言葉が頭に残っています。「自分が書かなければ読者はその事実を知ることができない。そう思って書くことが大切」▼不当なこと、悲しいこと、怒りを覚えること、希望を感じさせること。書かなければそれが、知られずに埋もれてしまう。自分は何のために何を「書く」のか。それをいつも問い返しながら、日々の記者活動に取り組みたいと思います。


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