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2019年9月20日(金)

東電刑事裁判 「無罪」に絶句

地裁前怒り次々

誰も責任取らぬのか

 不当判決だ―。東京電力福島第1原発の事故で業務上過失致死傷罪に問われた東電旧経営陣3人に、東京地裁が無罪判決を言い渡した19日、地裁前に集まった市民たちから怒りの声がいっせいにあがりました。


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(写真)不当判決を受け裁判所前で開かれた抗議集会=19日、東京都千代田区

 この日、市民らは地裁前を埋めて判決を待ちました。無罪判決が伝わると一瞬、みなが絶句。その直後に、「不当判決だ」の大きな声が響き渡りました。

 市民らは「これだけのことをやって、誰も責任を取らないのか」「司法は死んでいる」と次々に叫びました。

 福島市から京都府京丹後市に避難した女性(47)は、無罪判決にショックを受けながらも「この判決が正しいというなら、この国は企業が起こした大きな罪から、どんなふうに社会を守っていけるのか。この判決を乗り越えていかなくては」と語りました。

 判決後、福島原発刑事訴訟支援団は、東京都内で緊急抗議集会を開きました。集会では、「10年かかろうが、20年かかろうが、真実を訴えて罰したい」「これがどん底、はい上がるしかない。主張し続けることでしか社会を変えていく道はない」などの発言がありました。

 告訴団の河合弘之弁護士は無罪判決について、「原発についての肯定が判決のもとにある。(無罪の)結論を裏付けるため、ほとんど被告側の言うことを採用し、原子力村に忖度(そんたく)している。たたかいは続きます。ひるむことなくがんばりましょう」と呼びかけました。


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