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2019年6月12日(水)

天皇の制度と日本共産党の立場

『AERA』で志位委員長語る

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(写真)志位委員長のインタビューを掲載した『AERA』

 雑誌『AERA』6月17日号(6月10日発売)が「天皇即位に『祝意』 女性も多様な性も」と題して、天皇の制度と日本共産党の立場について、志位和夫委員長のインタビューを掲載しました。

 志位氏は、衆参の本会議で天皇即位の賀詞決議に賛成したことについて、憲法と日本共産党綱領に照らして、決議の文言を吟味し、対応を決めてきたことを具体的に紹介しています。「天皇の制度は憲法で定められているのですから、即位、慶事、弔事などの際には儀礼的な敬意をもって対応する」と述べつつ、「天皇とその制度を過度に礼賛したり、祝意を国民に強制したりすることは国民主権の原理を弱めることになると反対しています」と強調しています。

 将来、天皇の制度のない民主共和制の実現を図るべきだという立場に立っていること、「国民の総意で、天皇の制度の存廃の問題を解決する時が必ずやってくる」との見通しを示しています。同時に、「この問題の解決には長い視野が必要」「日本が将来、社会主義的変革に踏み出したとしても、その時点では天皇の制度が存続していることは、理論的にはあり得る」との見解を述べています。

 「皇室ブームと言えるほどの歓迎ムード」と問われて志位氏は、安倍政権の天皇とその制度を過度な礼賛や、国民への祝意を強制するキャンペーンに憂慮しているとして、「元号が変わっても、安倍政権の間違った政策が一つでもよくなるわけじゃありません」として、時代を変えるのは主権者・国民だと指摘。安倍首相が「令和の時代にふさわしい憲法づくり」と語ったことについて、「国民主権の原則に反する天皇の政治利用であって、許してはなりません」と批判しています。

 新綱領で「君主制廃止」を削除し、その結果として「天皇の制度への賛否を超えて、当面の民主的改革に同意できる全ての人々と統一戦線をつくれるようになった」としています。

 女性・女系天皇について、憲法が天皇を「日本国民統合の象徴」と規定していることに触れ、「多様な人々によって構成されている日本国民を象徴しているのであれば、天皇を男性に限定する合理的な理由はどこにもないはずです」と語っています。「性的マイノリティーの方など、多様な性を持つ人びとが天皇になることも認められるべきだ」と述べています。

 「保守派から『伝統に反する』という声が強い」と問われた志位氏は「伝統と憲法とが食い違ったら憲法を優先させるべきだ」と述べ、「女性天皇を認めることは、日本国憲法の条項と精神に照らして合理性を持つ」と答えています。


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