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2019年5月17日(金)

きょうの潮流

 「りょ」「マジか」。息子とスマホでやりとりしていると、こんな言葉が返ってきます。それぞれ、了解の略、本当や本気かを意味するそうです▼若者言葉には、いつも驚かされます。「ヤバい」がすごい、すてきと肯定的に使われていることを知ったときも。もとは「危ない」という意味の犯罪者の隠語でした。80年代に一般に広がりましたが、いまや辞書にも両方の意味が載っています▼調べてみると、言葉の裏には意外な歴史があって面白い。OL=オフィスレディーもその一つ。以前はBG=ビジネスガールという呼称がありました。ところが英語でBGは売春婦を指すということから、NHKが放送禁止用語に。そこで週刊誌が公募して選ばれたのが「OL」です▼「がんばる」という意味の「ハッスル」も60年代にプロ野球の阪神タイガースが米国キャンプから持ち帰ったとされています。しかし、これも風俗の客引きが使う俗語というので、やはりNHKが放送禁止にしました。今では笑い話です▼でも、不用意なカタカナ語や略語の乱用は禁物です。よく読者からも意味不明だとお叱りを受けます。最近も司会者や進行役を指す「MC」について、記事にあるが何の略かと問われ、答えられませんでした▼調べると「マスター・オブ・セレモニーズ」の略。「メイン・キャスター」と誤解している人も多いのでは? カタカナ語や略語の氾濫。人びとをつなぐための言葉が、反対に壁や疑問をつくってはいけません。自戒をこめて。


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