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2018年8月19日(日)

辺野古断層 極めて危険 沖縄県が判断

新基地建設は論外

防衛局に「撤回」聴聞通知

 沖縄県名護市で強行されている辺野古新基地建設の予定海域にある断層について、沖縄県が、2万年前以降に繰り返し活動した「極めて危険な活断層」と判断したことが県関係者らへの取材で18日までに分かりました。県は埋め立て承認撤回に必要な「不利益処分の原因となる事実」(公有水面埋立法)にあたるとして沖縄防衛局に通知(7月31日)しています。


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(写真)沖縄県名護市辺野古沿岸=12日

 問題の断層は、『名護・やんばるの地質』(名護市教育委員会発行、遅沢壮一、渡辺康志編著)に記された辺野古断層。同断層が活断層である可能性については本紙(昨年9月24日付)が加藤祐三琉球大学名誉教授(岩石学)の証言をもとに初めて報じました。

 沖縄県は、加藤氏や遅沢氏(東北大学大学院講師)から聞き取りを実施。遅沢氏は、防衛局が2016年にまとめた予定海域の地質調査報告書のボーリング調査、音波探査のデータを検討。その結果、遅沢氏は「同断層は2万年前以降に繰り返し活動した、極めて危険な活断層である」と判断しました。これをもとに県は「辺野古断層を活断層として判断した」(県辺野古対策課)としています。この判断を県は聴聞通知書で防衛局に伝えています。

 加藤氏は、「辺野古の埋め立て予定地に活断層があり、数十万年前かそれより新しい時期に動いた可能性のあることは以前から指摘してきた。2万年前以降というのは、地質学的に極めて新しく、断層が昨日動いたも同然で、これからも動く可能性が高い。新基地をそんな危険な活断層の上に建設することは論外だ」と指摘します。

 この間、市民グループは地質調査などのデータ開示を防衛局に求めるなど粘り強く取り組んできました。県も地盤データの開示を要求。日本共産党の赤嶺政賢衆院議員ら県選出の野党議員による国会追及も加わり、防衛局は地質調査報告書を公表しました。


県民と翁長県政の連携プレーの成果

 埋め立て承認の撤回問題に詳しい徳田博人琉大教授(行政法)の話 埋め立て承認の撤回という行政行為の「公益」性を揺るがないものにするためには、承認後の沖縄防衛局による違法かつ無法な行為を明らかにし、沖縄県と県民が撤回に該当する新たな事実を積み重ねることが重要でした。

 亡くなった翁長雄志県知事も昨年、辺野古ゲート前での県民集会で、「(政府・沖縄防衛局の違法行為が)私の中にひとつひとつ貯金されている。この貯金を持って撤回を力強く、必ずやります」と語られました。今回、客観的データをもとに活断層と判断されたことは「辺野古に新基地はつくらせない」という県民と翁長県政による連携プレーの成果です。

図:新基地建設区域の断層

新基地建設区域(赤枠)と沖縄県が活断層と判断した断層(下の青い線)、断層によると考えられる落ち込み(まる印と下図)のある海底地形(海上保安庁作成の海底地図に新基地区域を合成)


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