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2018年7月27日(金)

きょうの潮流

 「道路目(め)を以(もっ)てす」ということわざがあります。西周時代の暴君・厲王(れいおう)は自分を非難した者を次々と処罰。誰もがものを言うことをはばかり、民は道で会うと目で互いの気持ちを伝えあったといいます▼故事は今に通じます。中国の言論抑圧の一端が先日放映されたNHK「消えた弁護士たち 中国“法治”社会の現実」で示されました。3年前、人権派弁護士と呼ばれる人たちが一斉に摘発され、数十人が逮捕されていました▼市民の生活を守ろうとしながら国家転覆をはかったと拘束され、いまだに裁判も開かれず面会さえ許されない弁護士も。その妻を中心に当局の圧力を記録した番組は、経済成長のなかで権利意識を高めた市民を警戒する政府の姿をうきぼりにしました▼法治のもとで人権や社会正義をもとめる弁護士と、子どもを含む家族への冷酷な仕打ち。いわれのない自白の強要や弁護士資格のはく奪、釈放後も監視をつける徹底ぶりです▼本紙の特派員も関係者から話を聞き、民主化に逆行する現政権の姿勢を描いています(19日付国際面)。言論による体制批判は言論で対応する。日本共産党は中国共産党との関係正常化以来たびたび伝えてきました。人権問題でも国際的な到達点に立つことを▼「どんなに苦難に満ちていても、どんなに怒りで頭がおかしくなりそうでも、どんなに心細くても、それを乗り越えて生きていくしかない」。絶望の淵に立たされてもたたかい続ける妻の叫び。それは抑圧に抗するすべての民の声です。


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