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2018年5月4日(金)

5・3憲法集会 志位委員長のあいさつ

 日本共産党の志位和夫委員長が3日、東京臨海広域防災公園(東京都江東区)で開かれた「5・3憲法集会」で行ったあいさつは次の通りです。


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(写真)あいさつする志位和夫委員長=3日、東京都江東区

9条改憲に必死にしがみつく首相――国民が引導を渡そう    

 みなさん、こんにちは(「こんにちは」の声)。日本共産党の志位和夫です(拍手)。熱い連帯のあいさつを送ります。

 安倍首相は、内政、外交ともにボロボロで末期状態です。しかし9条改憲だけは絶対にあきらめようとしない。往生際が悪いですね。なぜか。この旗を捨てたら終わりになってしまうからです。そのとたんに内閣は瓦解(がかい)する。だから必死にしがみついている。

 みなさん。それなら国民が引導を渡してやろうではありませんか(「そうだ」の声、拍手)。安倍政権による9条改憲を許さない――この一点で、力をあわせましょう。市民と野党の共闘を広げに広げて、安倍政権もろとも、9条改憲のくわだてを葬り去ろうではありませんか。(大きな歓声、拍手)

「何も変わらない」は真っ赤なウソ――海外の無制限の武力行使に道開く

 安倍9条改憲のどこが問題か。私は、三つの点を訴えたいと思います。

 第一に、安倍首相は「9条に自衛隊を明記しても何も変わらない」といいますが、真っ赤なウソですよ。(「そうだ」の声、拍手)

 そのことを自ら明らかにしたのが、自民党がまとめた9条改憲の条文案です。9条2項の後に「前条の規定は、自衛の措置をとることを妨げない」として自衛隊を明記する条文を加えるという。「前条の規定は……妨げない」というのは、“9条2項の制約を取り払う”ということです。海外での武力行使を禁じてきた9条2項の制約を取り払う。無制限の海外での武力行使に道を開く。こんな恐ろしいくわだてを断じて許すわけにはまいりません。(「そうだ」の声、拍手)

こんな組織を憲法に書き込ませていいのか――違憲の安保法制を廃止せよ

 第二に、安倍首相が書き込もうといっている自衛隊とは、いったいどんな自衛隊か。

 災害救助に汗を流している自衛隊ではありません。安保法制によって集団的自衛権を行使する自衛隊です。長距離巡航ミサイルを持ち、空母を持ち、専守防衛をかなぐりすてた自衛隊です。「日報」を隠ぺいし、幹部自衛官が国会議員に罵詈(ばり)雑言を浴びせる、文民統制を踏みつけにしている自衛隊です。このような組織を憲法に書き込ませていいのか(「だめだ」の声)。断じてノーではありませんか。(拍手)

 いまなすべきは、憲法違反の安保法制をきっぱり廃止し、“戦争する軍隊”への変質を許さない――ここにあるのではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

憲法をないがしろにし、国民にウソをついて恥じない――憲法を語る資格なし

 第三に、だいたいあの安倍首相に、憲法を語る資格があるでしょうか(「ない」の声)。秘密法、安保法制、共謀罪――憲法をここまでないがしろにしてきた政権は、戦後かつてありません。隠ぺい、改ざん、ねつ造――国民にウソをついて恥じない政権もかつて見たことないですね。

 このような政権に、憲法を語る資格はない。安倍首相がやるべきは憲法を変えることではない。内閣総辞職ではないでしょうか。(大きな歓声、拍手)

朝鮮半島で平和の激動――憲法9条を生かした平和外交こそ

 最後にみなさん。いま朝鮮半島では歴史的な平和の激動が起こっています。南北首脳会談で合意された「板門店宣言」に、「完全な非核化」と「年内の朝鮮戦争の終結」が明記されました。心から歓迎したいと思います(拍手)。そして、米朝首脳会談の成功をみんなで求めようではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)

 安倍首相は、北朝鮮問題を「国難」とまで言い募り、それを利用して、9条改憲を叫んできましたが、情勢の大変動が起こっているではありませんか。(「その通り」の声、拍手)

 いま変えるべきは世界に誇る憲法9条ではありません。9条を生かして「平和・協力・繁栄の北東アジア」をつくる、そうした平和外交こそ求められているのではないでしょうか。(「そうだ」の声、拍手)

 みなさん、明るいきざしが見えてまいりました。もう一息です。力をあわせて頑張りぬこうではありませんか(拍手)。以上をもってあいさつとさせていただきます。ありがとうございました。(「がんばろう」の声、歓声と長く続く拍手)


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