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2018年4月20日(金)

主張

次官セクハラ辞任

かばった政権の姿勢問われる

 複数の女性記者にセクハラ言動を繰り返したと週刊誌に報道された財務省の福田淳一事務次官が辞任に追い込まれました。驚いたのは、同氏が辞任会見で「職責を果たすのが困難」などというばかりで、セクハラを認めなかったことです。被害を受けた記者が判明してからも、「該当しない」と居直っています。なぜこのような人物が財務省事務方トップだったのか。被害者は名乗り出ろと求めるなど女性の尊厳と人権を踏みにじった対応にも財務省は無反省です。福田氏を擁護し続けた麻生太郎財務相の辞任は免れません。安倍晋三政権全体が問われる大問題です。

責任免れぬ麻生財務相

 先週12日発売の『週刊新潮』が、福田次官のセクハラ疑惑を報じてから1週間―。国民の批判が沸き上がる中で福田氏は辞任表明をしましたが、同氏の態度にはセクハラという女性の人権と尊厳を深く傷つけた行為をしたことへの反省はみられません。

 疑惑発覚からの、福田氏の姿勢はもちろん、福田氏を監督する麻生財務相らの対応は、あまりにも国民の感覚からかけ離れたものでした。報道直後、麻生氏は福田氏を口頭注意しただけ。音声データが公開されると、麻生氏は「事実ならセクハラとしてアウト」と言いつつも真面目に調査に動きません。今週に入り「次官更迭」の声が高まると、あわてて「調査について」という文書を公表します。それは「覚えがない」などとする福田氏の弁明を一方的に記した上、身に覚えがある女性記者は名乗り出よというセクハラ対応としてはありえない内容でした。全く配慮を欠き、二次被害を引き起こすものです。しかも、財務相は被害者が名乗り出なければセクハラ自体も認定できないとも表明しました。疑惑の隠ぺいと開き直りとしか言いようがありません。この方針は首相官邸側にも報告されており、政権ぐるみで福田氏をかばおうとしたことは明らかです。

 福田氏の辞任表明後、テレビ朝日はセクハラ被害を受けた記者の中に自社の記者が含まれると発表しましたが、福田氏はあくまでセクハラを認めようとせず、辞任理由はあくまで「仕事にならないから」と言い張りました。人権感覚が疑われる人物が、官庁の中でも「最強」といわれる財務省の事務方トップだったことは、あまりに深刻です。この点でも麻生氏の責任は厳しく問われます。

 安倍政権は「1億総活躍社会」「女性の活躍推進」「働き方改革」などを掲げます。しかし、財務省と安倍政権の一連のセクハラ問題への認識と異常な対応からは、そんなスローガンは空疎でしかありません。政権全体にかかわる問題であり、福田氏の辞任で幕引きすることなど許されません。

劣化進む内閣は総辞職を

 「森友」公文書改ざんをめぐり国税庁長官だった佐川宣寿氏の3月の辞任に続く、福田次官の辞任で、財務省は官僚トップ2人が不在という異常事態です。防衛省・自衛隊の文民統制に反するイラクなどの日報隠ぺい、厚生労働省の裁量労働制のデータねつ造、「加計」をめぐる内閣府などの一連の文書隠し…。安倍「強権」政治の「毒」の広がりは危機的という他ありません。首相自らが疑惑にまみれ、統治能力を喪失した安倍内閣は総辞職しかありません。


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