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日本共産党

2018年4月16日(月)

弾圧と戦争は表裏一体――人権と民主主義、平和を守る歴史的意義

国民救援会創立90周年 志位委員長のあいさつ

 日本国民救援会創立90周年記念レセプション(13日)での、日本共産党の志位和夫委員長のあいさつは、次のとおりです。


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(写真)あいさつする志位和夫委員長=13日、東京都豊島区

 みなさん、こんばんは(「こんばんは」の声)。日本共産党の志位和夫です。私は、日本共産党を代表して、国民救援会創立90周年への心からのお祝いを申し上げます。

 この90年の弾圧とのたたかいの歴史を振り返ってみますと、国民に対する弾圧は戦争と表裏一体だった――これが歴史の示すところだと思います。

戦前――侵略戦争遂行のために平和の声を押しつぶす

 1928年の3・15弾圧、29年の4・16弾圧――これらの弾圧は、1931年9月に本格的に始まる中国に対する侵略戦争を遂行するために、平和の声を根こそぎ踏みつぶすために行われました。そのただなかの1928年4月7日に救援会は創立され、弾圧の犠牲者とその家族を力強く支えました。自らも治安維持法によって弾圧されながら、犠牲者とその家族を支え続けた。救援会の活動は、人権と民主主義と自由を守るとともに、平和を守る歴史的意義のあるものだったと考えます。(拍手)

占領下――戦闘的な労働組合運動、 日米安保体制に組み込むために

 戦後、占領下で、アメリカと日本の支配層によるとしか説明のつかない、さまざまな謀略事件・弾圧事件が起こりました。1949年には下山事件、三鷹事件、松川事件などの謀略事件・弾圧事件が連続しました。松川事件では、20名もの人々を冤罪(えんざい)に仕立てあげ、死刑と無期懲役を含む重罰を科そうとした。これに敢然とたたかう国民的な救援活動が起こり、日本国民救援会はその中心を担いました。15年にわたる裁判闘争によって、全員が無罪を勝ち取ったことは、民主主義を守る日本のたたかいの一つの金字塔をなすものだと考えます。(拍手)

 占領下の弾圧は何のためのものだったかと考えますと、直接には戦闘的な労働組合運動を破壊することとともに、より根本的には、1952年の日米安保体制――日本国民の意思に反して秘密裏にアメリカの戦争体制に日本を組み込むために、平和の声を押しつぶしてしまおうというものであったと思います。救援会のたたかいは、戦後においても人権と民主主義と自由を守るとともに、平和を守る歴史的意義をもつたたかいでありました。

安倍政権打倒、 市民と野党の共闘で、 新しい日本の政治をつくろう

 そしてこの間、安倍政権の下で、一連の弾圧立法が強行されました。盗聴法、秘密保護法、共謀罪など、国民の目・耳・口をふさぐ弾圧立法ですが、これはまさに「海外で戦争をする国」をつくろうという企てと一体のものです。安保法制=戦争法、憲法9条改憲と表裏一体の動きです。

 しかし、戦前のたたかい、占領下のたたかいとは、決定的な違いがあります。それは今、私たちは、市民と野党の共闘によって日本の政治を変えようという新しい壮大なたたかいに踏み出している。そのなかで思想・信条の違いを超えて、弾圧の犠牲者、冤罪の犠牲者、その家族を救援しようという国民救援会のたたかいは、まさにそういう共闘の流れをしっかりささえる位置を占めている、ここが決定的に違うのではないでしょうか。

 安倍首相はやりたい放題やってきましたが、いよいよお引き取り願う時がやってきました。森友疑惑、加計疑惑、日報問題――ありとあらゆる問題が噴き出しています。安倍首相は「ウミを出し切る」といった。しかし出すべき「ウミ」は、首相自身ではありませんか。(拍手)

 市民と野党の共闘を発展させ、安倍内閣を打倒し、新しい日本の政治をつくるために、みなさんと手を携えて頑張っていく決意を申し上げます。

 日本国民救援会のみなさんがしっかり頑張ってくださっていてこそ、私たちも心おきなくたたかえます。今後とも救援会の活動の発展とともに、私たちとの連帯・連携がますます発展することを心から願いまして、お祝いのごあいさつとさせていただきます。(大きな拍手)


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