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2017年12月7日(木)

トランプ米大統領

エルサレムに大使館移転へ

国際世論無視し首都認定

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 【ワシントン=遠藤誠二】トランプ米大統領は5日、パレスチナを含む中東地域の指導者と電話会談し、駐イスラエル米大使館をテルアビブからエルサレムに移転する意向を伝えました。米政府高官は同日、6日に大統領が演説し、米国としてエルサレムをイスラエルの首都と認めることを表明し、大使館移転を指示することを明らかにしました。中東、欧州、国連などの国際的な反対意見を無視し、あくまでも強行する構えです。


 トランプ大統領は5日、パレスチナ自治政府のアッバス議長、ヨルダンのアブドラ国王、エジプトのシシ大統領、サウジアラビアのサルマン国王と相次いで電話会談し、大使館移転の意向を伝達しました。移転の時期について言及はありませんでした。

 アッバス議長の報道官は声明で、「(同議長が)そのような決定は、和平プロセス、地域と世界の平和と安定、安全保障にとって危険な結末を招くと警告した」ことを明らかにしました。

 トランプ大統領は昨年の大統領選時から、エルサレムへの大使館移転を「公約」として掲げてきました。就任後には、対パレスチナ強硬派として知られるフリードマン弁護士を駐イスラエル大使に起用するなど、極端なイスラエル寄りの姿勢を堅持しています。

 トランプ政権がエルサレムをイスラエルの首都と認定したうえで、大使館を同地に移転すれば、中東和平はさらに混迷した状態になり、新たな暴力を含め同地域に深刻な混乱をもたらす恐れがあります。米国務省内でも、今回の事態を憂慮する声があがっていると伝えられます。

 米国では1995年制定の法律で、エルサレムへの大使館移設が定められましたが、議会は制定と同時に大統領に対し、法律の執行を6カ月ごとに延期できると認めました。以後、クリントン、ブッシュ、オバマの各政権は、6カ月ごとに延期の大統領令を出し、トランプ大統領も今年6月、大使館の移転を延期し、テルアビブに残すための大統領令を更新していました。


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