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2016年12月18日(日)

米トランプ次期政権

イスラエル大使に強硬派

入植拡大支持の弁護士

「エルサレムに大使館を」

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 【ワシントン=遠藤誠二】トランプ次期米大統領の政権移行チームは15日、次期駐イスラエル大使に、弁護士のデービッド・フリードマン氏(57)を指名すると発表しました。パレスチナ和平などをめぐり強硬派として知られる人物。米国内の穏健・リベラルなユダヤ系団体や、アラブ諸国などから強い反発が予想されます。


 トランプ氏は発表にあたり、「長年の私の友人であり、信頼できるアドバイザーだ」とフリードマン氏を紹介。同氏はトランプ氏の事業をめぐり、弁護士としてコンサルタントを務めていたと伝えられており、トランプ氏の仲間内の人事です。

 フリードマン氏は声明で、米イスラエルの2国間関係強化や和平などでの仕事を「イスラエルの永遠の首都であるエルサレムの米国大使館で行うことを楽しみにしている」と断言しました。

 エルサレムの帰属については、イスラエル、パレスチナ双方とも首都(パレスチナは東エルサレム)と主張しており、和平解決の枠組みのなかで決着がついていない問題。米国を含め各国とも大使館はテルアビブに置いています。トランプ氏は大統領選挙中、エルサレムを首都とみなし大使館の移転を公言しており、今後、国際的な波紋をよぶのは必至です。

 フリードマン氏はまた、歴代米国政権が異議を唱えてきたパレスチナ自治区ヨルダン川西岸へのイスラエルによるユダヤ人入植地拡大を支持し、西岸地域の併合まで主張。イスラエル、パレスチナの「2国家共存」にも反対してきました。

 フリードマン氏の指名にイスラエルのホトベリ外務副大臣は声明で「イスラエルにとって良いニュース」と歓迎しています。

 一方、米国のユダヤ系団体「Jストリート」は今回の発表について「この指名は無謀であり、米国の(中東)地域における評判と世界中での信頼を危険にさらす」と批判しています。

 パレスチナの和平交渉担当者のアリカット氏は、米大使館のエルサレムへの移転は「和平プロセスを崩壊させる」と警鐘を鳴らしました。


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