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2016年11月17日(木)

きょうの潮流

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 60年余のジャーナリスト人生、吉永春子さんが今月初めに亡くなりました。85歳。60年安保期、ラジオ東京(現TBS)記者・お春さんは29歳▼デンスケと呼ばれる重い録音機を肩に、連日国会周辺取材でした。中年男性が学生デモ部隊のリーダーと小声で話す場面を目撃。安保後、ある友人が「学生指導部の背後に大物がいるらしい」と▼学生運動の一部幹部が、右翼の田中清玄らから多額の資金提供を受け、就職の世話までしてもらっていたことを突き止めました。録音構成「ゆがんだ青春」が放送されたのは63年。一時は英雄視された学生たちの本質が白日の下にさらされました▼その後、テレビでの報道・ドキュメンタリーに活動の場を移します。戦時中、日本軍が中国で細菌兵器の人体実験をし、何千人もの命を奪った731部隊。当事者に体当たり取材を繰り返しました。番組の放送は75年8月。「事実上初のテレビ報道でした」と自負しています▼報道局長を最後に91年に退職し、すぐ番組制作会社「現代センター」を創立。「闇の中で歴史と事実が動いている」をモットーに、未解決事件、疑獄などを探り続けました▼「戦後、宮本百合子をむさぼり読んだ」も口癖の一つ。「しんぶん赤旗」に無類の信頼を寄せてくださいました。「“ゆがんだ青春”のヒントを知ったいきさつ、いずれあなたがたにお知らせします」「いま調べてること、輪郭がわかったら、まず赤旗さんに伝えますね」。そう約束していただいていたのに。


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