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2016年8月7日(日)

ベトナムが中国非難

「海上戦争」準備指示は「威嚇」

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 【ハノイ=松本眞志】ベトナム外務省のレ・ハイ・ビン報道官は4日、ハノイで記者会見し、中国の常万全国防相が自国の主張する主権を擁護する「海上人民戦争」の準備を指示したことを「武力行使の威嚇」だと非難しました。

 中国国防省ホームページによると、常氏は最近、中国浙江省の沿岸部を視察した際、南シナ海問題を念頭に置いて、「海上は国の安全と発展の大局にかかわる重要な戦略空間」だと強調。「新たな情勢下の海上人民戦争に勝利することを重大な現実的課題として真剣に検討、模索しなければならない」と指示しました。

 ビン氏は、関係国の高官は、国際法を尊重する立場で適切な発言をして行動する必要があると主張。「(中国政府は)暴力と脅迫を用いずに、地域と世界の平和と安定に積極的に努めるべきだ」と訴え、「武力の行使や、武力行使の威嚇をしない」よう求めました。

 ビン氏は南沙(英語名スプラトリー)諸島と西沙(同パラセル)諸島をめぐる中国との領有権争いにも言及し、「ベトナムは議論の余地のない主権を持つ」と主張しました。

 オランダ・ハーグにある常設仲裁裁判所は7月、南シナ海域における中国の「主権」と「権益」をほぼ全面的に否定し、関係国に対して紛争の平和解決を求める判決を出しました。常氏の発言は、判決が促す平和解決とは相いれない立場です。


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