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2016年7月24日(日)

熊本地震から3カ月余

今も続く職探し

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 熊本地震で被害を受けた事業所の休業や規模縮小によって離職を余儀なくされた労働者が、震災から3カ月余りたった今も、求職のためにハローワークを訪れています。熊本市中央区のハローワーク熊本前で21日、罹災(りさい)求職者に話を聞きました。(岡素晴)


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(写真)ハローワークが開所するのを待って、午前8時半前から入り口に列をつくる求職者ら=21日、熊本市中央区

 ホンダ熊本製作所(大津町)で、バイクのエンジンを作るアルバイトをしていた男性(31)は「地震の前はフル稼働していた工場が被害を受け、生産が半分に減ったこともあって、会社都合で解雇になりました。3カ月ごとの契約更新で1年ちょっと働いてきましたが、地震がなければまだ続けていたと思う」と語りました。

新卒募集多く 厳しい正社員

 来年3月には第1子が生まれる予定と話す男性。「安定するためにも正社員の仕事に就きたいと思って初めてハローワークに来ましたが、新卒の募集が多く厳しい」と顔を曇らせました。

 医療機器の部品をつくるパートをしていた女性(40)=同市中央区=は、被災して出社できない状況の中、直属の上司から一方的に無断欠勤あつかいとされ、退職を申し出るよう通告されたといいます。「事実上の不当解雇なのに自主退職にされるのはおかしいと思い、労働局などに相談した上で不服申し立てをしていますが、会社側の回答待ちです」

子どもの世話 時間的な制約

 被災した影響で、希望する雇用形態の求人が限られるという人もいました。同市東区に引っ越してきたばかりで被災した女性(45)は「小1の子どもが地震で精神的に不安定になっていて、学校から帰宅後、独りにはできない状態。そうすると時間的な制約で、これといった仕事が見つからない」と話しました。

 熊本労働局によると、地震が原因で新規の求職を申し込んだ罹災求職者(住居を失った人を含む)は2499人(7月15日現在)。新規の求職件数は、集計済みの5月分で前年同月比16・3%増になっているといいます。


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