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2016年6月30日(木)

原爆症 6人全員認定

東京地裁 ノーモア・ヒバクシャ訴訟

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(写真)全面勝訴の垂れ幕を手に喜び合う原告らと支援者=29日、東京地裁前

 原爆症の認定申請を却下された東京都内の被爆者ら6人が、国に処分の取り消しを求めた「ノーモア・ヒバクシャ訴訟」(東京第2次)の判決で、東京地裁(谷口豊裁判長)は29日、6人全員を原爆症と認定し、却下処分を取り消しました。

 2013年に要件が緩和された新基準をめぐっては、対象外とされた被爆者を認定する司法判断が各地で相次いでいます。弁護団は判決後、日本被団協の提言に沿って、「司法と行政の乖離(かいり)を解消するような認定制度の抜本的改善を行うべきだ」との声明を出しました。

 原告は、団長の山本英典さん(83)、立野季子(すえこ)さん(84)、結城健さん(80)、川崎武彦さん(84)、佐野隆仁さん(2013年死去、72歳)の遺族、水野正治さん(78)。

 判決によると、当時4〜13歳だった6人(うち1人は提訴前に死亡)は広島や長崎で被爆。その後、心筋梗塞や甲状腺機能低下症などを発症しましたが、いずれも被爆とは因果関係がないとして申請を却下されました。

 谷口裁判長は、放射線の影響を判断する際、「現時点では科学的な経験則で証明できないという理由だけで直ちに放射線起因性を否定することには慎重であるべきだ」と述べました。

 東京の被爆者団体・東友会と原告らは、判決後、全面勝訴の報告集会を東京都内で開きました。原告団長の山本さんは「本当にうれしい判決。いま18万人の被爆者がいるのに8400人しか認定されていない。国は被爆の実態をベースにして認定してほしい」と話しました。


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