2016年6月25日(土)
おおさか維新
本当に“せこい”政治家は
「参院選のキーワードは『せこい』」。おおさか維新の会の松井一郎代表(大阪府知事)は22日、大阪市での参院選第一声で、こう述べました。
東京都知事を辞任に追い込まれた舛添要一氏を念頭に「この国の知事や政治家、お金の使い方がせこい。家族で旅行行くのも税金、政治資金」と批判。「大阪でやっている『せこせこ』を全国でやれば、(消費税を)増税する必要なし。凍結ですよ」とのべ、大阪での人件費削減や市民の財産を売り飛ばす民営化などを誇ってみせました。一方で、カジノ誘致などの無駄遣いには熱心です。
なるほど、せこい。もっとどーんと本丸を攻めれば、庶民にしわ寄せしないで財源は生み出せます。なにより、アベノミクスでぼろもうけした大企業や富裕層の「税逃れ」をただし応分の負担を求めることです。いま話題のタックスヘイブン(租税回避地)を含め「三つの税逃れ」をただせば、「増税凍結」ではなく、消費税に頼らないで暮らしを支える財源はできます。
たとえば、研究開発減税など大企業優遇税制の見直しだけで4兆円、法人税率引き下げをやめ、安倍政権以前の水準に戻せば2兆円(中小企業は除く)、富裕層の株式配当・譲渡所得への課税強化で1兆円の財源ができます。
「身を切る改革」の象徴として「退職金廃止」をアピールする松井知事ですが、知事の給与総額は増えます。退職金は廃止するものの、知事の退職金628万8千円を48カ月(1期4年)で割り、その分を月額の給与に上乗せ。毎月の給与をもとに夏・冬の一時金を算定するため、一時金が増額し、受け取る総額は約348万円増えるというカラクリです。なんとも、せこいですね、松井さん。
(辺)