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2016年4月23日(土)

きょうの潮流

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 20世紀初頭の米大統領、セオドア・ルーズベルトは自身の在任中、最も重要な功績はパナマ運河を完成させたことであると語っていました▼南北のアメリカ大陸、太平洋と大西洋の結節点にあたるパナマは「地球の十字路」。両洋間にまたがる米国にとって運河の実現は必須でした。1903年、コロンビアから独立宣言したパナマ新政府をいち早く承認した米国は運河建設に着手し、一帯の支配権を手にします▼「大地は分かれ、世界はつながれた」。10年余の歳月をかけて開通した運河は、数え切れないほどのヒトとモノが動く交差点に。親米政権のパナマは世界の物流拠点として発展しました。そして今、そこにカネも加わります▼富裕層や特権階級の税逃れの実態があらわになったパナマ文書。自国で税金を取られないため、法人税や所得税がゼロか極めて安い国・地域に名目だけの会社をつくる。隠れた資産運用によってさらに富を築く。タックスヘイブン(租税回避地)の手口です▼パナマの一法律事務所から漏れた情報には政治家、官僚の親族や関係者の名も。庶民には増税を強いながら、自分たちは税逃れをしていたことに世界各地で怒りが渦巻いています▼流出した情報の中には約400の日本の企業や個人名も含まれていると。こうした回避地は世界中にあり、今回の暴露もほんの一端です。持つ者と持たざる者の格差をますます広げる闇のネットワーク。あしき社会をつくる汚いカネの動きを野放しにするわけにはいきません。


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