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2016年4月14日(木)

きょうの潮流

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 健在だったら、ラジオで朗読する「かわいそうなぞう」は、この夏にちょうど50回になるはず。99歳で亡くなった評論家・秋山ちえ子さんのライフワークでした▼太平洋戦争末期、東京の上野動物園で餓死した3頭の象の物語。毎年1回、8月15日の終戦の日にちなんで心を込めてマイクに向かってきました。「読むたびに戦争はとんでもないと新たな気持ちになる」と語る姿が思い出されます▼朗読は、1957年から45年間続いた「秋山ちえ子の談話室」の中でスタートしました。「談話室」は月曜から金曜に放送された10分番組。自らが取材したことをテーマに話すラジオルポルタージュでした▼青函トンネルの工事現場、朝鮮半島など海外にも足を運びました。3人の子を育てながらとあって、時には子連れで取材に出かけたこともありました。見つめてきたのは働く人々の横顔です▼もう一つのライフワークともいえるのは「慰安婦」問題でした。84年、千葉県にある保護施設・かにた婦人の村で暮らす一人の女性が慰安婦であったことを告白すると、「談話室」でも取り上げました。1996年には、当時の橋本龍太郎首相に対して元慰安婦への謝罪と国家補償を求める学者・文化人の中に加わっています▼各紙が折々に記してきた秋山さんの仕事と人柄。「『赤旗』の記事がいちばんうれしい」とご本人。マスコミ9条の会の呼びかけ人であり、平和の種まきと言い続けた、その願いは戦争法を拒否する多くの市民にしっかりと引き継がれています。


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