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2016年2月14日(日)

きょうの潮流

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 米国防総省が最近、冷戦期に洋上配備していた核弾頭の数を機密解除し、明らかにしました。1975年が最大で、6191発に達していました▼日本にもかかわる太平洋への配備数も公表しました。61年には550発だったのが、87年には2085発にも。米国が艦船や潜水艦からの戦術核兵器撤去を発表した91年でも1661発。海の上にも下にも、核兵器がひしめいているかのようです▼日米両政府が結んだ「核密約」(60年)は、核兵器を積んだ米軍艦の寄港を許しています。いかに巨大な規模で核兵器が持ち込まれていたのか。その一端がうかがえ、背筋が寒くなります▼艦船や潜水艦への搭載には「特有の危険がある」と指摘するのは米国科学者連盟(FAS)の核専門家ハンス・クリステンセン氏。衝突などの事故のことです。2月発表の論文で実例をあげて警告しています▼その一つは、75年にイタリアのシチリア島近くで起きた事故。約100発の核爆弾を搭載していた米空母ジョン・F・ケネディが、核搭載の米巡洋艦ベルナップと衝突。ベルナップで発生した火災は、あと数メートルで核貯蔵区画というところまで及びました▼過去の話と片付けるわけにはいきません。米原潜への戦略核兵器の搭載は続いているからです。米政府はその総数を今も秘密にしていますが、約千発と見積もられています。戦略原潜は93年に米フロリダ州で座礁、98年にはニューヨーク沖で別の原潜と衝突事故を起こしています。核兵器廃絶はまさに急務です。


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