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2016年1月28日(木)

オモニが泣いた 僕も泣いた

ともに生きる街・川崎にヘイトスピーチいらない

市民集会 条例の制定求める 中学生の訴え

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 「川崎でも早く条例をつくってほしい」。川崎市川崎区で23日に開かれたヘイトスピーチ(差別扇動行為)の根絶をめざす市民集会で、男子中学生(13)が涙をぬぐいながら訴え、立ち見まで出た満席の会場は連帯の拍手に包まれました。訴えの要旨を紹介します。


 ヘイトスピーチは絶対に許せないので勇気を出して話します。ぼくのオモニ(母親)は在日韓国人です。父は日本人です。ぼくは小さいころから、二つの文化背景があることを、家族や周りから、とっても大切にされ、育ってきました。

 ぼくが歩いていると、地域の人は「アンニョン」とあいさつしてくれます。「オモニはプンムルノリ(伝統の音楽・踊り)がうまくていいね」と言ってくれる友だちもたくさんいます。ぼくには、日本人や、ぼくと同じコリアン・ダブル、フィリピン、ベトナム、ブラジルにルーツを持つ友だちがたくさんいますが、その違いでからかわれたり、からかったりすることなく育ってきました。

 だから、(昨年)11月8日にヘイトデモが桜本(同区)に来ると聞いたときは、こんないい街に何をしに来るんだと思いました。

 ぼくは、デモをしてひどいことを言う人たちも、話し合えばわかり合えると思いました。

 ところがヘイトデモは、ぼくの想像以上にひどいものでした。

 ヘラヘラと笑いながら手招きをして挑発してきました。近づこうとしたら警察に止められて「あっちへ行け」「来るな」と言われました。差別する人たちに「ダメ」と言うだけなのに、なんで止められないといけないんだ!と思いました。

 隣にいるオモニが泣いていて、自分も泣いてしまいました。いつもは優しい父は、とても怒っていました。

 デモは桜本には来なかったけれど、とても嫌な気持ちが残りました。このヘイトデモのことは、今でも忘れられない、今までの生活の中で、いっちばん嫌なできごとでした。ぼくは、大切な家族や友人や地域の人たちを傷つけるヘイトデモが許せません!

 オモニがオモニと呼ばれ、「アンニョン」とあいさつを交わす、商店街の日本のお祭りで韓国・朝鮮のプンムルノリをするとみんなが喜んでくれる、みんながともに生きる街、川崎・桜本にヘイトスピーチなんていりません!

 大阪では、ヘイトスピーチを規制する条例ができたと聞きました。川崎でも、早く条例をつくってほしいと思います。


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