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2015年10月15日(木)

きょうの潮流

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 古くから沖縄や奄美地方で流行してきた風土病に糞(ふん)線虫症があります。熱い所に広く分布する糞線虫が小腸の粘膜に寄生。免疫力が下がると下痢や腹痛を起こし、死に至ることも▼今でも高齢者を中心に感染している人が少なくありません。その特効薬を開発し、多くの患者を救ったのがノーベル賞を受けた大村智さんでした。治療の道を開いたことで「沖縄の恩人」といわれている、と地元紙が伝えています▼この人はのちに沖縄の人びとに何と呼ばれるのでしょうか。前知事が承認した辺野古の埋め立てを取り消した翁長雄志(おながたけし)知事。決定によって、安倍政権が強行してきた新基地建設は法的な根拠も失いました▼圧倒的な民意を背に歴史的な決断を下した翁長知事。彼の系譜をたどると、戦後70年の沖縄の叫びが聞こえてきます。沖縄戦で命を奪われた祖父と叔母の名は「平和の礎(いしじ)」に刻まれ、生き延びた父は戦後、散乱していた何万という遺骨の収集に奔走しました▼米軍統治下では立法院議員として沖縄の自治を返せと訴えた父。それを見て小6で政治家になると宣言した翁長さんは、小さい頃から基地を挟んで保守と革新が対立する姿に心を痛めていたといいます。いつかはそれを乗り越えたいと▼県民を一つに、心を一つに。強い思いを胸に新基地はつくらせないと腹を固めた翁長知事。政府はさっそく取り消しの無効を申し立てました。国民の声を次々と封殺していく独裁政治。日本の国に平和と民主主義を取り戻す、連帯のたたかいです。


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