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2015年10月1日(木)

「正社員ゼロ」強行

みなし雇用骨抜き 派遣法施行

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 通常国会で与党が強行可決した改悪労働者派遣法が9月30日施行されました。成立から施行までわずか20日。政省令のパブリックコメント(意見公募)も3日間で打ち切って施行を強行しました。

 まともな周知期間もなく施行したのは、10月1日施行の「労働契約申し込みみなし制度」を骨抜きにするためです。同制度は、違法派遣があれば“派遣労働者に労働契約を申し込んだ”とみなして直接雇用させます。ところが改悪法は、派遣を臨時的・一時的業務に限定する担保だった原則1年・最大3年の期間制限を廃止。事業所と個人単位の期間制限(3年)を設けるため、それまでの期間制限違反に「みなし雇用」は適用されません。

 しかも、派遣先の過半数代表者などの意見を聞くだけで何年でも派遣期間の延長が可能です。「生涯ハケン」「正社員ゼロ」に道を開く大改悪です。

 新たに「雇用安定措置」を設けますが、「派遣先への直接雇用の依頼」などにすぎず、実効性がありません。これまでは期間制限がくれば直接雇用につながっていたのに、改悪法では閉ざされてしまいます。

 一方、国会論戦と国民のたたかいに押されて行われた39項目にのぼる付帯決議などが、政省令などに書き込まれました。過半数代表が民主的に選出されていなければ「みなし雇用」の対象になることをはじめ、「派遣終了のみを理由に解雇してはならない」など今後のたたかいにつながるものです。

 全労連の井上久事務局長は「みなし雇用を骨抜きにするために、まともな周知期間もなく施行したこと自身が改悪の破綻を示すものです。労働者との矛盾は避けられません。ブラック企業根絶、安定雇用を求めるたたかいと結んで低賃金・使い捨ての実態告発の取り組みを強め、派遣法の抜本改正につなげていきたい」と話しています。

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