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2015年9月13日(日)

県民と全面対決の道

辺野古工事再開 責任放棄した政府

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 安倍政権は12日、沖縄県との「集中協議」のために停止していた沖縄県名護市辺野古の米軍新基地建設に向けた工事を再び開始しました。「協議」決裂直後の工事再開は、政権が問題の政治解決を完全放棄し、今後長期におよぶ沖縄県民との全面対決の道へ踏み出す最悪の選択です。

 「協議」で明らかになったことは何か。問題の原点を戦後の米軍による普天間基地(宜野湾市)の強制接収に置く沖縄側に対し、政権はあくまで普天間返還を決めた1996年の日米合意だと主張。当初から「大きな隔たり」(菅義偉官房長官)を鮮明にしました。

沖縄の原点否定

 菅氏は沖縄側の「原点」の主張を、「戦後は日本全国が悲惨な中で、皆さんが大変苦労して国を築いてきた。賛同できない」(8日)と切り捨てました。

 安倍政権に沖縄を理解しようとする姿勢などみじんもない―。結論ありきの「協議」に加え、昨年末に辺野古推進を米軍に約束した自衛隊トップの会談記録問題からも、米国の意向しかみない政権の本性は誰の目にも明らかです。

最大の権限行使

 翁長知事は週明けの14日にも、政権が辺野古推進の唯一の根拠としている公有水面埋め立て承認の取り消しを表明します。

 埋め立て承認の取り消しは、翁長氏が昨年の知事選時に公約した、新基地建設阻止の「あらゆる手段」の中でも、最大の知事権限の行使になります。これにより工事の法的根拠は失われ、新基地阻止のたたかいは県と政権の法廷闘争もにらんだ新段階へ突入します。

 政権が対抗措置を取ってくるのは確実で、それにより今後想定される流れは大きく二つに分かれます。第一は、サンゴ礁破壊をめぐって翁長知事が作業停止を指示した今年3月の時と同様、沖縄防衛局が不服審査請求と取り消し処分の執行停止を申し立てるケース。第二は、地方自治法に基づき国が是正の指示を出してくるケースです。(図)

 いずれにせよ、最終的には裁判でのたたかいとなり、最高裁まで持ち込まれる可能性が濃厚です。その意味で新基地阻止は文字通り全国レベルのたたかいになります。(池田晋)

図

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