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2015年9月2日(水)

戦争法案阻止

若者たち つながる

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 12万人が国会に押し寄せた8月30日、各地で新しく生まれた戦争法案に反対する若者の自発的な団体が、初めて国会正門前で連携して行動しました。30日に向けて、若者たちはどう歩みを進めてきたのでしょうか―。 (玉田文子、土田千恵、前田智也)


写真

(写真)シールズのリードで戦争法案廃案と安倍政権退陣を訴える人たち=8月30日、国会正門前

 「前へ」。午後1時40分、雨にぬれた人々がひしめき合う中、そう繰り返す若い声が耳に届きました。若者たちの大きなメガホンが歩道からあふれた人たちを導きながら国会正門前の道路へ躍り出ました。一番先頭、一番真ん中で「安倍は辞めろ」「戦争反対」と顔をくしゃくしゃにしながら叫び続けたのは、大学生と高校生でした。

 若者たちは日比谷野外ステージや、国会周辺でマイクやメガホンを握り、スピーチしました。全国の若者が思いを訴えました。

☆バス手配

 三重県で戦争法案に反対する団体「WIND(ウィンド)」を立ち上げ、行動する女性(24)は日比谷でスピーチしました。

 「バスを手配して、若者40人で来ました。一緒に頑張る仲間がいる。そして全国各地に同じ思いを持った仲間がいる。それだけで本当に心強いんです。私たちは、安倍さんがどう頑張っても持てない最大の“武器”をもっています。人とのつながりです。これからどんなことが起こっても、私たちは人の命を奪うことがないこの武器を使って、権力にあらがうことができます」

 宮城県でデモなどを行う「SEALDs TOHOKU(シールズ東北)」、大阪で民主主義を訴える「SADL(サドル)」、高知で署名などを行い戦争法案にあらがう「PEDAL(ペダル)」、熊本の学生、学者を中心にデモを行う「WDW(ダブリューディーダブリュー)」―。

 2013年12月の秘密保護法強行、14年7月の集団的自衛権行使容認の閣議決定、今年5月の戦争法案国会提出と安倍政権が突き進むなか、全国各地で自発的に「民主主義を守れ」「戦争反対」「憲法守れ」の声を上げる若者たちの団体は増え続けています。

 これらの団体は8月23日にも共同し、全国21都道府県25カ所(本紙調べ)で、「全国若者いっせい行動」を成功させるなどしてきました。しかし、それはあくまで各地での運動でした。それぞれの団体は、インターネットで連絡を取り合い、お互いに会うことはほとんどありませんでした。

 29日、若者たちは踏み出しました。

 東京都内で行った記者会見で、若者たちがつくる12団体の代表が初めて一堂につどいました。SEALDsの奥田愛基(あき)さんが語りました。「インターネット上でしか知らなかった戦争法案に反対する若者の団体と、みんなで戦争法案に反対します」

☆どきどき

 長崎の若者で結成された「N‐DOVE(エヌダブ)」のメンバーの男性(19)も訴えました。

 「戦後70年、長崎はずっと平和を祈り続けてきました。しかし、この戦争法案は僕たちの祈りを怒りへとかえました。いてもたってもいられず今日こうしてここに立っています。もう自分の未来を人任せにすることはやめます。僕はこれなかったN‐DOVEのメンバー、あの日灼熱(しゃくねつ)の中で死んでいった無数の命、今も命をかけて核兵器廃絶を訴え続ける被爆者とともに声を上げます」

 SEALDsの学生もあいさつしました。

 「ここにいる若者全員、自分の頭で考えて、自分の意思で自分の足でここまで来てる。一人ひとりが自分で責任を負って主権者として声を上げてる。そんな人が全国からこれだけ来てる。どきどきしてます。日本の民主主義の成長スピードは、今ここから半端じゃなく加速して、どんどんよくなると思う。スイッチ入っちゃいましたよ」

運動の原動力に

 福岡で行動するFYM(エフワイエム)のメンバーの話 30日の行動を目の当たりにして、同じ思いの仲間たちが集まって“何かできる”と思えるようになりました。東京だけで終わらせずに福岡でも継続して行動をしていきたい。SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でつながった人々と実際に会って心強く感じたし、元気がでました。これからの運動の原動力となっています。全国の学生との連帯は、地方からも大きな力をもった運動ができる、という確信になりました。

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