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2015年8月7日(金)

南シナ海 平和安定へ

「行動規範」協議を加速

中国、ASEANと合意

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(写真)中国ASEAN外相会議後の共同記者会見で発言する中国の王毅外相(左)とタイのタナサック副首相・外相=5日、クアラルンプール(井上歩撮影)

 【クアラルンプール=井上歩】中国の王毅外相は5日、東南アジア諸国連合(ASEAN)・中国外相会議後の記者会見で、南シナ海行動規範(COC)協議の加速化に合意したことを明らかにしました。

 王外相によると、中国は今回の会議で新たに「南シナ海の平和と安定を推進する3項目の提案」を提示。その第1点で、南シナ海行動宣言(DOC)全体を完全かつ効果的に実施し、COC協議を加速化すべきだと表明しました。加えて「海洋上のリスクを管理するための予防的措置の積極的探求」を行うべきとの立場も示しました。

 ASEANは1990年代から南シナ海の安定のため中国と法的拘束力あるCOCの制定を推進。中国は早期の制定に消極的でしたが、2013年に公式協議入りに応じました。

 共同会見したタイのタナサック外相は、双方が外相会議でもCOC協議の「新しい段階」入りで合意したと表明。「COCの早期妥結に道筋をつけるものだ」と評価しました。

 同外相はまた、COCの先取り措置として、ホットラインの設置と捜索救助活動の机上演習で双方が合意したと明らかにしました。

 王毅外相は「中国は相違を交渉と協議を通じて平和的に解決することを約束している」と表明。DOCなどのルールとメカニズムを通じて問題を管理していくとものべました。

 中国提案の第2点では、▽地域外の諸国に対し、地域諸国の取り組みを支持し、「緊張を高めたり地域情勢を激化・複雑化させる行動をとらないこと」を呼び掛け。第3点で、すべての国々が国際法に基づく南シナ海の航行と上空通過の自由を守ることを挙げました。

 同外相会議で王外相は、善隣友好協力条約の協議に向けた作業部会の設置、非公式国防相会議の開催、インフラ建設や共同体構築支援などの中国・ASEAN協力の強化に向けた10項目を提案しました。


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