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2015年7月24日(金)

きょうの潮流

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 こんな教科書で学んだら世界が違って見えたかもしれない。検定に合格し、市販もされている「学び舎」の中学歴史教科書『ともに学ぶ人間の歴史』を、ドキドキしながら手に取りました▼執筆者約30人は全員が現職・元職の教員。子どもの視点で教科書をつくろうと、5年間、毎月学習会を重ね、議論を経て執筆してきました。資本金を集め、ゼロから会社を創業。経理を担当するため、専門学校に通って簿記の資格を取った会員もいます▼その努力の結晶である教科書は、おとなが読んでも面白い。歴史教科書で必ず見る重要語句の太字がありません。歴史を干からびた暗記科目にしないための配慮からです。充実しているのは時代に生きる人々の姿。民衆の声を生きいきと伝えているのも特徴です▼教科書づくりを支えた研究者の一人、宮瀧交二・大東文化大学教授が、こんな推薦文を寄せています。3代前の曽祖父母は8人だが、10代前まで遡(さかのぼ)るとその数は1024人になる―。「各時代を生きぬいた、名も知れぬ人々への共感を!」▼「問い直される戦後」の項目にも注目しました。資料として慰安婦問題での「河野談話」の要点を掲載。韓国人の元「慰安婦」、金学順(キムハクスン)さんの名前も。1997年度版の中学歴史教科書で7社全てに記述された「慰安婦」の用語が、皆無になっていた事実を思えば感慨深い▼何のために歴史を学ぶのか。偏狭なナショナリズムに陥らず「負の歴史」と向き合うことは、国際人として生きる上で不可欠です。


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