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2015年6月30日(火)

きょうの潮流

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 四半世紀前の番組が胸に刺さりました。NHKアーカイブスで再放送された「ドキュメント 太平洋戦争 大日本帝国のアキレス腱(けん)〜太平洋・シーレーン作戦」。当時の戦争指導者が、日本の国力を度外視して、いかに戦線を拡大し、破たんを招いたか。海上輸送に焦点をあてた番組です▼資源の少ない日本にとって、頼みの綱は南方からの資源輸送ルートでした。しかし護衛艦もないまま単独航行をさせられていた日本の輸送船は、アメリカの潜水艦などによって次々沈められます。日本の戦争指導者が、潜水艦から輸送船を守るために重い腰をあげたときは、もう手遅れでした▼当時の映像に、南方から日本に持ち込もうとしていたコメが、米軍によって海中に捨てられている様子が残っていました。船は小型の木造船。大型船の大半を失った日本は、何の装備もない木造船まで輸送船として動員したのです▼「兵庫民報」21日号が、神戸市にある「戦没した船と海員の資料館」の特集を組んでいます。1941年から45年の間に徴用され、海の藻屑(もくず)と消えた戦没船の総数は7240隻▼驚くのは犠牲になった船員の年齢です。戦没船員6万903人のうち、10代の船員が3割近く。国民学校高等科を終えたばかりの14歳の即席の船員も含まれています。引き揚げられないまま太平洋の海に眠る少年たちの無念を思うと、胸が詰まります▼戦時になれば民間船ですら攻撃される。自衛隊の「後方支援」=兵站(へいたん)がいかに危険か、いうまでもありません。


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