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2015年3月20日(金)

きょうの潮流

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 20年前の3月20日、自分はどこで何をしていただろうか。もし、あの場所に自分や家族がいたら…。いまも、この国の大勢の胸に刻まれている不安と恐怖です▼日本中がパニックに陥ったあの日。次々と道端に倒れ込む人々、おびただしい数の救急車やパトカー。いったい何が起きているのか。いつもの平日朝の通勤時間が白昼夢のような非現実の世界に変わった光景がよみがえります▼死者13人、6千人をこえる負傷者。オウム真理教が、東京の地下鉄に猛毒ガス「サリン」をまいた事件は、化学兵器を使った無差別テロとして世界を震え上がらせました。今もなお多くの被害者が後遺症に苦しんでいます▼目に不調がある。頭痛がする。体が疲れやすく、感情の抑制がきかない。いまだにサリンと聞くと全身にしびれを感じる―。寝たきりの生活が続く重篤者をはじめ、さまざまな苦悩を抱えて人生を狂わされた被害者たち。しかし、国の救済は不十分のままです▼殺人によって国家の転覆を企てた狂信集団になぜ若者たちは走ったのか。その検証もありません。オウムの元幹部は、教祖の呪縛からの解放とは何かを問われ、「人間の根本の部分を取り戻せるようになったかどうか」と答えています。そして、それは「善悪の判断」だと。ジャーナリストの江川紹子さんが紹介しています▼チュニジアを襲った無差別テロ。現代社会を覆う恐怖と闇は、どこからくるのか。そこに目を向けてこそ、人間の心を取り戻す道が開けるはずです。きっと。


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