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2014年10月25日(土)

主張

在日米軍の強化

異常な「基地国家」加速許さず

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 在日米軍基地を強化する異常な動きが各地で進んでいます。アジア太平洋地域を重視するオバマ米政権のリバランス(再配置)戦略を具体化するものであり、安倍晋三政権が集団的自衛権行使容認の閣議決定に基づいて進める「海外で戦争する国」づくりと一体になった危険な動きです。

国の主権にかかわる

 米海軍は、2017年までに横須賀基地(神奈川県)に新たなイージス艦(ミサイル駆逐艦)2隻を追加配備すると先週発表しました。両艦は、敵の弾道ミサイルを迎撃する「ミサイル防衛」能力とともに、敵地を巡航ミサイルで攻撃する能力を持っています。同種の能力を持った横須賀配備艦とともに、今週、経ケ岬通信所(京都府京丹後市)に搬入が強行された弾道ミサイル探知・追尾用レーダー(Xバンドレーダー)と一体運用されることになります。

 横須賀基地は、米海軍が原子力空母やイージス艦を配備している世界で唯一の海外母港です。イージス艦2隻が新たに追加されれば、横須賀配備の米艦船は現在の11隻から13隻へと拡大します。

 強化はそれにとどまりません。

 昨年からの主な動きだけをみても、垂直離着陸機オスプレイを普天間基地(沖縄県)に追加配備▽潜水艦を探知・攻撃する最新鋭哨戒機を嘉手納基地(同)に海外初配備▽無人偵察機を三沢基地(青森県)に初展開▽最新鋭ステルス揚陸艦の佐世保基地(長崎県)配備(15年)を発表▽横須賀基地の原子力空母の新鋭艦への交代(同)を発表―など目白押しです。

 さらに、安倍政権が普天間基地に代えて名護市辺野古に建設しようとしている最新鋭基地は、米海兵隊の海外侵攻=“殴り込み”作戦の一大出撃拠点にすることが狙いであり、基地機能を飛躍的に強化するものです。

 米海兵隊やその“殴り込み”作戦を支援する米海軍の揚陸艦部隊が米国以外に配備されているのも、世界で日本だけです。この間の基地強化の動きは、世界に例のない「米軍基地国家・日本」の異常をいっそう加速し、恒久化することにつながります。日本の主権にかかわる重大問題です。

 こうした動きが地球規模での日米軍事協力の強化と同時に進んでいることも看過できません。

 昨年10月、日米の外交・軍事担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)は、米国のリバランス戦略で「より高度な能力を日本国内に配備する」など「軍事力を強化する」と明記するとともに、「日米軍事協力の指針」(ガイドライン)見直しを打ち出しました。今年10月には、ガイドライン見直しは米国のリバランス戦略と「整合」し、安倍政権の集団的自衛権行使容認の閣議決定を「適切に反映する」とした「中間報告」が発表されました。

たたかい合流させて

 在日米軍基地強化と、日本が米国と肩を並べて海外で戦争に乗り出す危険なたくらみとの重なり合いは、地域の軍事的な緊張を高める逆行です。

 沖縄の辺野古新基地をはじめ各地の米軍基地強化反対のたたかい、「米軍基地国家」の異常を正すたたかい、日本を「海外で戦争する国」にする企てを許さないたたかいを合流させていくことがいよいよ切実です。


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