「しんぶん赤旗」
日本共産党
メール

申し込み記者募集・見学会主張とコラム電話相談キーワードPRグッズ
日本共産党しんぶん赤旗前頁に戻る

2014年10月19日(日)

きょうの潮流

このエントリーをはてなブックマークに追加 Yahoo!ブックマークに登録 mixiチェック

 わが国初の鉄道計画は近代化に踏み出した明治維新の直後、1869年に立てられました。東京―京都間の幹線と、東京―横浜間、京都―神戸間、琵琶湖畔―敦賀間の3支線を朝議決定。3年後、新橋―横浜間の29キロで正式に開業します▼社会の発展とともに、軌道は延び、人びとの夢や希望を乗せてきました。最新の統計をみると、年間の輸送人員は230億。これはダントツの世界一です。高速時代の幕を開けた新幹線は、登場から今年で50年を迎えました▼最初の計画から1世紀半近く、いま新たな巨大事業に向かって日本の鉄道が動きだしました。リニア中央新幹線。太田昭宏国土交通相から認可書を受け取ったJR東海の社長は「計画から建設段階に移る大きな節目」と喜びました▼最高時速500キロで、東京(品川)から名古屋までを約40分で結ぶ。大阪までも1時間余。電磁石の力を利用した無人走行は科学・技術の粋を集めた―。夢のように語られるリニア。しかし本当に必要なのか▼ひたすらトンネルを走るリニアは9兆円をかける環境破壊といわれます。自然と生態系への影響、水枯れ、大量の残土…。そのうえ安全や信頼もなく、少子化で採算も立たない。消費電力も新幹線の3倍です。すべてが時代の流れと逆行しています▼あとは野となれ山となれ。社会の姿を変えてしまう計画を「国家百年の愚策」と指摘する専門家も。周辺住民だけでなく、国民の生活と日本の国土を壊す巨大開発。その道のりは、奈落への軌道です。


見本紙 購読 ページの上にもどる
日本共産党 (c)日本共産党中央委員会 ご利用にあたって