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2014年10月7日(火)

「日本政府は過ち認めて」

韓国・元「慰安婦」の思いは

―― 訪韓の笠井議員に語る

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 今年8月、韓国・慶尚北道に住む92歳の女性が、元日本軍「慰安婦」の被害者として韓国政府の生活支援対象者に登録されました。ほとんどの被害者が口を閉ざす中、これまで韓国政府に申請し登録された被害者は238人。このうち183人が既に亡くなりました。

 先月訪韓した日本共産党の笠井亮衆院議員との懇談で、元「慰安婦」の人たちは口々に、「私たちが死ぬ前に、日本政府は問題を解決してほしい」と訴えました。被害者の平均年齢は88歳。ソウル南方約30キロの広州市にある「ナヌム(分かち合い)の家」では、9人の元「慰安婦」が共同生活を送っています。

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(写真)「一日も早い解決を」と笠井議員(右)に訴える李玉善さん=9月16日、韓国・京畿道広州市

日本にも不幸

 中国戦線に送り込まれたという李玉善(イ オクソン)さん(87)は、「慰安所はまるで“と殺場”だった」と言います。「日本の首相はここに来て、私たちの話を聞いてほしい」と繰り返しました。

 李さんは、安倍晋三首相が河野談話を事実上、否定するような発言を繰り返していることが我慢できません。「悔しい。やりたくて『慰安婦』をやったと思っているのか。うそつきは私たちではなく、日本政府だ」

 「このまま私たちが死ねば、問題がなくなると思っているかもしれない。そうはならない。日本は、私たちの名誉と権利を奪ったままの国になる。私たちにとっても、日本にとっても、不幸なことだ」

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(写真)「韓国と日本が仲良くなってほしい」と笠井議員(右)に語る金福童さん=9月18日、ソウル(写真はいずれも山内聡撮影)

お金ではない

 ソウル市内にある元「慰安婦」支援施設の「ウリチプ(わが家)」では、中国と東南アジアの戦線に送られた金福童(キム ボクトン)さん(88)が、「過去にふたをしてはだめだ。間違いを正して、韓国と日本が本当に仲良くなってほしい」と願っています。

 「日本国民が悪いのではない。日本政府から『私たちが間違っていた』という一言を聞けば、心安らかに死ねる」

 金さんは、「お金がほしくて言っているのではない」と念を押すように語りました。「植民地支配で国全体が奴隷になった。私は戦場に連れて行かれて性奴隷にされた。日本政府は責任を取ってほしい」

 外国で何度も被害の実態を証言してきた金さん。「『慰安婦』は私たちだけの問題ではない。戦争に巻き込まれた多くの女性にとっての問題だ。こんな過ちを二度と起こさないためにも、日本政府は責任を果たすべきだ」(面川誠)


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