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2014年7月30日(水)

主張

辺野古のたたかい

「島ぐるみ」の心に固く連帯

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 沖縄の米海兵隊普天間基地(宜野湾市)に代わる新基地を何が何でも名護市辺野古(へのこ)に建設しようと暴走する安倍晋三政権が、県民無視の強権姿勢をますますむき出しにしています。埋め立て工事に向けた海底掘削(ボーリング)調査の関連資材を夜陰に隠れて運び込むなど、なりふり構わぬ防衛省のやり方は、新基地建設に一片の道理もないことを象徴するものです。昼夜分かたず抗議行動を続ける人々と新基地反対の県内外の世論にこそ大義があるのは明白です。

常識と乖離(かいり)した強行

 あまりにも、常識とかけ離れています。

 防衛省は20日深夜や22日未明などに、ボーリング調査予定水域に隣接する米海兵隊基地キャンプ・シュワブに関連資材を次々に搬入しました。27日には、同基地のゲート前に、通行を制限する鉄柵まで新設しました。基地海側では、抗議する住民などを寄せつけないための浮標(ブイ)や浮具(フロート)を設置する際に使用されるとみられる浮桟橋も完成させました。浮桟橋の設置に抗議するためカヌーで海にこぎ出た男性を海上保安庁が一時拘束し、強制排除する事態も生まれています。

 安倍政権が狙うボーリング調査は、9地点に単管足場(鉄パイプを組み合わせて建てる足場)、12地点にスパット台船(海底に支柱を突き立て固定する作業台船)を設置して行う計画です。作業期間は11月末までです。

 すでにボーリング調査に対する海上抗議行動を締め出すため、以前からシュワブ沖にあった立ち入り禁止水域を大幅に拡大しています。立ち入り禁止水域の境界や足場周辺にブイやフロートを張り巡らし、調査を強行しようという狙いです。

 日本自然保護協会は今月、埋め立て予定海域(大浦湾)にある藻場で、絶滅危惧種ジュゴンの食痕を110本以上確認したと発表しました。防衛省の環境影響評価(アセスメント)での予測に反し、ジュゴンが同海域を頻繁に利用していることを示すものであり、このことだけでも埋め立て計画は即刻中止すべきです。

 安倍政権が、地元名護市や県民多数の新基地反対の声を無視してボーリング調査を強行しようとしていることに、地元紙が「これほど沖縄と敵対する政権が過去にあっただろうか」(琉球新報27日付)と怒りの声を上げているのは当然です。安倍政権がちらつかせる垂直離着陸機オスプレイの本土への訓練移転などが、「沖縄の負担軽減」にならないことを県民はすでに見抜いています。

基地による支配拒絶

 保守・革新の立場を超えて2000人以上の参加で成功した27日の「沖縄『建白書』を実現し未来を拓(ひら)く島ぐるみ会議」結成大会のアピールは、新基地建設強行を「名護市民と沖縄県民の民意と尊厳を踏みにじり、社会正義と民主主義の基本をも否定するもの」と糾弾し、沖縄の全市町村長、議会議長らが昨年1月に普天間基地の閉鎖、県内移設断念などを求めた「建白書」実現のため、「沖縄の心をひとつにし、島ぐるみの再結集を」と呼びかけました。

 「基地に支配され続ける沖縄の未来を、私たちは拒絶します」(アピール)。沖縄のたたかいに全国が固く連帯することが急務です。


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