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2014年6月23日(月)

米無人機 400機超が墜落・消滅 米紙が分析

01年〜昨年末 世界各地 次々投入「混雑」も原因

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 【ワシントン=島田峰隆】米国がテロ対策を理由に世界各地で運用している無人機のうち、400機以上が2001年9月から昨年末にかけて墜落や消滅などの重大事故を起こしていることが分かりました。米紙ワシントン・ポストが20日、情報公開法に基づいて米軍当局から得た事故調査記録や報告書を分析した結果として伝えました。

政府確約に疑問

 同紙によると、事故は機械の故障、人的ミス、悪天候などさまざまな原因で発生し、無人機が家屋、農場、滑走路、幹線道路、河川へ墜落しています。同紙は「これらの文書は、無人機は人口密集地域の上空や旅客機と同じ空間を安全に飛行できるという政府の確約を疑わせるものだ」と強調しました。

 08年11月にはアフガニスタンの米軍基地に操縦不能になった無人機が墜落。風と無理な針路変更が原因とされます。09年9月にはアフガンで無人機が操縦不能になり、隣国タジキスタンに近づいたため米戦闘機が撃墜しました。

 同紙は事故が多発する原因の一つとして、2000年代半ばにアフガンやイラクへ無人機を次々と投入したことによる「空の混雑」を挙げています。11年8月にはアフガン東部の基地に米輸送機C130が着陸しようとしていたところ、突然現れた無人機と衝突しました。

装置作動させず

 また機体のよろめきや回転を防ぐ装置のスイッチの入れ忘れや誤ってオフにした例が少なくとも5件ありました。10年8月には同装置を作動させないまま無人機がイラクの基地を離陸し、滑走路近くに墜落しました。

 操縦士と無人機の衛星通信が途絶えて、山岳地などで行方不明になり、残骸も見つからない無人機も少なくないといいます。

 米国内で実施している試験・訓練飛行の際も、ペンシルベニア州で小学校の運動場のそばに墜落するなどの事故が報告されています。

 同紙は、無人機の問題として▽不具合を見つけ、避ける能力が限られていること▽操縦士による過ち▽後を絶たない機械の欠陥▽衛星を通じた通信が不安定で信頼できないこと―の4点を挙げました。


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