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2014年5月20日(火)

高すぎる国保料 お金なく受診遅れ 56人死亡

13年民医連調査

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 全日本民主医療機関連合会(民医連)は19日、経済的理由による受診の遅れで症状が悪化し、死亡した事例が2013年の1年間に全国で56例にのぼるとの調査結果を発表しました。調査は今回で8回目。全国の民医連加盟の医療機関で受診や相談した人が対象です。

 亡くなった56人のうち、国民健康保険料(税)を滞納したために保険証を取り上げられ、代わりに窓口でいったん医療費の全額を払わなければならない資格証明書や、有効期間の短い短期保険証を発行されるなど無保険状態にあった人が32人で、57%を占めました。

 そのうち資格証明書や短期保険証さえ持たない無保険の人は23人でした。その内訳は、国保料が高すぎるために国保加入の手続きをしなかった人が48%、滞納したために保険証を取り上げられた人が30%で、合わせて78%を占めました。

 65歳未満の「稼働年齢層」の就労状況をみると、無職が41%、非正規雇用が34%で、収入が不安定な人が計75%に上りました。

 記者会見した民医連の岸本啓介事務局長は、具体的事例を示しながら、「経済的困窮と、丁寧な相談体制がつくられていない中で事例は起きている」と指摘しました。

 民医連は調査を踏まえ、▽高すぎる国保料の引き下げ▽窓口負担の軽減▽自治体の相談窓口や職員体制の充実を国の責任で行う―など5項目の提言をしています。


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